北京
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社会科学文献出版社と日本の笹川平和財団による現代の日本を紹介するシリーズ図書の翻訳出版が100冊を突破したことを記念する座談会が9日、北京で開催されました。
「現代日本紹介図書シリーズ」翻訳出版プロジェクトは、2009年に笹川平和財団の笹川陽平名誉会長(当時は会長)によって提案されたもので、図書の出版を通じて中日友好と両国の相互理解を深めるため、社会科学文献出版社を含む中国の7つの出版社が共同で発足させたものです。
社会科学院の蔡昉副院長は座談会での挨拶で、「この図書シリーズの翻訳出版プロジェクトは、現代日本の政治、経済、歴史、文化を全面的に紹介するもので、重要な意義をもつものだ。また、図書の交流だけに止まらず、両国の出版業界の交流を促し、民間交流を深めるきっかけを作り上げた」と評価しました。
本プロジェクトの発案者である笹川名誉会長は、「日中両国には相互理解が必要で、今回の100冊の本の出版は、未来の日中関係を背負う若者にとって有益なものになると確信している。今後もこの100冊にとどまらず、共に努力していきたい」と話しました。
座談会に出席した劉徳有元文化省次官は、「翻訳出版は、ただ単に文字を翻訳しているのではなく、文化を伝えるものだ。このプロジェクトは中日間の翻訳業界の発展を促しただけでなく、両国文化の理解と交流の推進にも大きな貢献を果たした」と翻訳出版の文化交流面に於ける役割を高く評価しました。
本プロジェクトで中国の出版業界サイドの牽引役を担ってきた社会科学文献出版社の謝寿光社長は、プロジェクトの経緯や、両国関係が困難な時期にあってもプロジェクトを継続させてきた双方の努力の歴史を振り返った上で、「今後も中国の出版業界でこのような有意義な取り組みを続けていきたい」との考えを示しました。(取材・写真:RYU)