北京
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「大写意花鳥画」で知られる中国現代を代表する美術家・李苦禅(1899~1983)の記念展が23日、北京にある中国園林博物館で盛大に開幕し、年初に人民美術出版社から刊行された『李苦禅全集』の紹介行事も同時に行われたということです。
「世紀英傑写豪情―李苦禅書画芸術展」と題する今回の記念展では、原作60点余りのほか、異なった時期に撮影した豊富な資料写真や李苦禅が使用していた筆や墨などの文房具、スケッチ、手稿なども多数展示されています。
李苦禅は現代中国の美術家で、教育家で、とりわけ、「大写意花鳥画」の大家として知られています。李氏は山東省西部の農村に生まれ、絵を習い始めた頃から、伝統芸術の習得に力を入れていました。のちに、国立北京芸術専門学校西画系(西洋美術学部)に進学し、外国人教師に西洋美術を習うかたわら、中国人画家の斉白石、徐悲鴻の指導を受け、創作において、東西両方の視野を身に着けることができました。
李苦禅はその後、杭州、北京などの美術学校で教鞭を取りながら、創作に励んできました。1960年代初頭から、中国画が世界美術史で確固たる地位を占めていることを主張し、1977年に「自始学之当終守之」(習い始めた以上、その技を最後まで守っていくべき)と揮ごうして、中国の絵画や書の伝統を守るべきだと声高らかに呼びかけ、晩年になっても、優れた力作を数多く創作しました。
『李苦禅全集』(全8巻)は李氏の家族が人民美術出版社と提携して、3年かけて完成した出版物です。李氏絵画の全作品と書道手稿計2千点が収録されており、その創作スタイルの変化や芸術を磨み続けるための努力が記録されています。同『全集』は9月12日、成都で開かれた第26回「金牛杯」優秀美術書査定会議で、金賞に輝きました。
記念展は中国園林博物館一号臨展ホールにて、11月26日まで開催。
(Yan、Kokusei)