北京
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中国版リメイクのティーザーポスター
アジア圏で大人気の日本人ミステリ作家、東野圭吾のベストセラー小説『ナミヤ雑貨店の奇蹟』が中国で映画化することが分かりました。今年4月に中国版リメイクが一般公開された『容疑者Xの献身(中国題:嫌疑人X的献身)』に続き、東野圭吾の作品が中国でリメイクされるのはこれが2回目となります。
中国版リメイクのタイトルは「解憂雑貨店」で、万達影業と英皇影業が共同で制作を手掛けており、中国的要素も取り入れた「癒し系ファンタジー」を目指しているということ。監督は、賈樟柯(ジャ・ジャンクー)の助監督を務め、日本でも知られる『ワイルドサイドを歩け(原題:頼小子)』や『ミスター・ツリー (原題:Hello! 樹先生)』の韓傑(ハン・ジェ)。また、ベストセラー作家で映画監督の韓寒(ハン・ハン)が芸術指導として脇を固めています。
王俊凱(ワン・ジュンカイ) 迪麗熱巴(ディリラバ) 董子健(ドン・ズージエン)
気になるキャスティングですが、作品の中心となる三人組は、人気アイドルグループの王俊凱(ワン・ジュンカイ)、ウイグル族出身の若手女優、迪麗熱巴(ディリラバ)と若手俳優の董子健(ドン・ズージエン)が出演。また、台湾金馬奨最優秀新人賞を受賞した李鴻其(リー・ホンチー)や実力派俳優、秦昊(チン・ハオ)もキャスティングされ、2人は「手紙の差出人」役として出演しているということです。本作はこの8月にすでにクランクインしており、年末に封切られる予定です。
李鴻其(リー・ホンチー)(左) 秦昊(チン・ハオ) (右)
東野圭吾は、繊細な推理とリアルなサスペンスにより日本の推理小説界でも目立った存在。その作品のほとんどが中国語に翻訳され、中国での販売部数は200万冊にも上っています。2012年の作品『ナミヤ雑貨店の奇蹟』は、日本で権威ある中央公論文芸賞を受賞し、米国推理作家協会(MWA) のエドガー賞候補作にも選ばれた名作で、日本でも廣木隆一監督により映画化しました。日本版は、今年9月23日に封切られたあと、中国での公開も決定。さらに、今年の釜山国際映画祭「アジア映画の窓」部門への正式出品が決まりました。
日本版映画のポスター
(ミン・イヒョウ、謙)