北京
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アクション俳優、呉京(ウー・ジン)は満州族出身の46歳。武術の家庭に生まれ育ち、6歳から武術を習い始め、1986年に全国武術大会で優勝。1989年に、北京市武術チームに入り、武術の名人・呉彬氏の弟子としてプロの訓練を受けながら、全国の武術競技大会でその活躍を見せていました。
1995年に呉彬氏の推薦の下、アクション映画『マスター・オブ・リアル・カンフー/大地無限2(原題:功夫小子闖情関)』で映画初出演を果たします。さらに1998年には『新水滸後伝/拭血問剣』でドラマデビュー。同年、ドラマ『太極英雄』で初主演を務め、主人公の武術家・楊昱乾の役を担当、2000年には、徐克(ツイ・ハーク)監督のアクション大作『天上の剣 The Legend of ZU(原題:蜀山)』で廉刑役に抜てきされます。2003年からは活動の拠点を香港に移し、初の香港ドラマ『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』で諸葛流雲役を好演。2005年に葉偉信(ウィルソン・イップ)監督の話題作『SPL/狼よ静かに死ね(原題:殺破狼)』に出演し、同作の日本公開に際して甄子丹(ドニー・イェン)と洪金寶(サモ・ハン・キンポー)と3人で日本訪問を実現しています。武術英雄役を数多くこなしてきた呉京(ウー・ジン)は、この作品でナイフを巧みに操る暗殺者に挑戦しており、悪役としても印象的な演技を見せました。2007年には、陳木勝(ベニー・チャン)監督のアクション映画『インビジブル・ターゲット(原題:男兒本色)』に出演。この作品で第44回台湾金馬奨最優秀助演男優賞へのノミネートを果たしました。
中国のアクション映画シーンで一匹狼のように独走してきた呉京は遂に、2008年に映画『狼牙-ライジング・フィスト-』で監督デビュー。『SPL/狼よ静かに死ね(原題:殺破狼)』への出演以来、「狼」にこだわりを持ち、2015年には監督作品第2弾として『ウルフ・オブ・ウォー ネイビー・シールズ傭兵部隊 vs PLA特殊部隊(原題:戦狼)』を制作し、大好評を博しました。
そして今年8月に封切られたのが、「最強の中国映画」とも言える監督作第3弾『戦狼2(Wolf Warriors 2)』です。この作品は中国の映画週間ランキングで異例の4週連続1位を達成したほか、興行収入が50億元を突破。この成績は周星馳(チャウ・シンチー)映画『人魚姫(原題:美人魚)』を超え、中国の歴代興行収入で首位となり、さらに世界興行ランキングでは99位にランクイン。同ランキングTop100のうち、唯一の非英語作品として新たな歴史を刻みました。(ミン・イヒョウ 謙)