北京
PM2.577
23/19
00:00:00
00:00:00
|
1時間目 第13回全国スポーツ大会スペシャル
担当:王小燕、斉鵬
まずはご案内です。
愛知県岩倉市にお住まいのリスナー杁本直正様のご努力で2017年10月1日から11月12日まで愛知県一宮市木曽川資料館で「日中国交正常化45周年記念 第13回私の収集した中国国際放送局(北京放送)切り紙展」が開催される予定です。
杁本直正様が33年ほどにわたって集めた中国国際放送局から送られた切り紙を中心に、受信確認カード、クイズの参加賞、賞状、バッジ、万里の長城のしおり、お誕生日カード、年賀状など800点を展示するそうです。お問い合わせは0586-87-5197です。
第13回全国スポーツ大会(「全運会」)が8月27日から9月8日まで、天津で開催されている最中です。今回は斉鵬アナの「全運会」取材見聞です。男子サッカーの浙江省チームを率いて大会出場中の山本富士雄監督に斉鵬アナがマイクを向けてみました。ぜひお聞きください。
2時間目 諦めなければ夢は叶う~ベテラン経営者・五十木正さんに聞く(上)
中国では9月は新学年が始まる月です。今回は学生たちにエールを送る企画として、ベテラン経営者であり、今では世界経済に大きな影響を及ぼしている情報産業を黎明期から体験してきた五十木さんに北京放送のスタジオにお越しいただきました。
五十木さんは群馬県生まれ。「五十木」という苗字について、「日本全国で10家族40人ほどしか存在しない、絶滅危惧種です」と紹介した後、「今日は世界一多い苗字の"王"(約1億人)と世界一少ない"五十木"の組み合わせですね」とユーモアたっぷりに続けました。
高校まで故郷で育ち、大学は東京に進学。高校時代に国語の古典の授業で漢文を習い、はじめて唐詩に触れました。そのときに日本語に読み下した「春暁」に出合い衝撃を覚えたと振り返ります。
「『春眠暁を覚えず、処々に聞く啼鳥の声・・・』昔の日本人は中国語に返り点を打ち、日本語にした知恵にも感心しましたが、原語は漢字わずか20文字で、これだけの自然の景色や空気を表現していることに大いに感銘を受けました。やはりこれを原語で読めたらもっと素晴らしい詩だろうなと思い、中国語に興味を持ち始めました」
しかし、当時の日本は中国とは公式国交関係もなく、若き五十木青年にとって、中国に留学をしたくても実現する術もなかった時代でした。それでも、1969年に五十木さんは慶応義塾大学法学部政治学科に入り、ためらいもなく中国政治史を専攻にしました。
「いつか中国へ唐詩紀行の旅をしたい」と夢を抱いていた五十木さん。大学卒業後、一旦「友好商社」に就職。広州交易会への出張も予定されていましたが、とうとう両国関係に横たわっていた不安定な雲行きの影響で、行けずじまいになってしまいました。それがきかけで、その後に転職して、情報産業の道を進めることになりますが、「中国」という夢はずっとあきらめたことはなかったと言います。
今回の番組では、中日国交正常化前の日本の中国語教室の風景を、五十木さんの実体験で回想していただきます。なんと使われた教材は、「100年前の『北京官話』」で、教え方もピンインはなく、「口移し」が主だったそうです。
スタジオには、中国の大学生たちが見学においでいただきました。
「人工知能がどんどん発達していて、通訳も翻訳もできるようになっている。日本語通訳を専攻している私は、これからどうすればよいのか」という悩みを抱えている大学生に対して、五十木さんは丁寧に説明を始めます。ぜひお聞き逃しのないように。
【プロフィール】
五十木 正(いかるぎ ただし)さん
株式会社ワークスアプリケーションズ(上海万革始応用軟件有限公司)中国法人董事長
株式会社レジェンドアプリケーションズ副社長・中国法人(北京)董事長
北京大学外国語学院日本語MTIセンター(修士課程)特任教授
一般財団法人コンピュータソフトウェア協会国際担当理事
1951年 群馬県生まれ
1974年 慶応義塾大学法学部政治学科卒(中国近代政治史専攻)
1974-76年 日中友好商社勤務
1976年から日本IBMに転職。その後、約30年に渡りマーケティング部門に勤務。
2004年より中国IBMに出向。上海のIBM中国室長としてグローバル・アウトソーシングの仕組みを構築・展開したほか、中国鉄道省との合弁プロジェクトや電子部品国際調達プロジェクトに参画。
2005年にワークスアプリケーションズの経営理念に共鳴し、入社。
以降、中国進出に向けた各種準備に奔走し、2012年の中国法人設立時より現職。
2014年に北京大学経済学院EMBAを卒業(優秀学生賞受賞)し、北京大学からの指導要請により日本語技能修士課程(MTI)の特任教授として講座を担当。
上海外国語大学日本文化経済学院 特任教授