北京
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中国のリサーチ会社、新伝智庫(CC-Smart)が中国の映画やテレビなどで活躍している俳優・女優を対象に、主演作の興行収入や視聴率、ファン層、メディア注目度、口コミ評価などに基づいてまとめた『2017中国映画TVスター価値報告』がこのほど発表されました。女性部門で「最も価値あるスター」に選ばれたのが、中国河北省出身の美人女優、趙麗穎(チャオ・リーイン)です。
趙麗穎は河北省廊坊市電子信息工程学校卒業後、某会社の秘書として就職しましたが、2006年に雅虎搜星(ヤフー・スカウト)オーディションのCMをたまたま見つけて応募したことで芸能界入りを果たします。同オーディションで優勝した彼女は、順調に女優の道を歩み始めました。初期はドラマ女優としての活動がメインで、『紅楼夢 〜愛の宴〜(原題:紅楼夢)』(2010)や日中共同制作テレビドラマ『蒼穹の昴』(2010)といった話題作に出演し、2011年に『新環珠格格』の晴児役で一躍有名になりました。大ブレイクのきっかけは2015年のネットドラマ『花千骨』、当時200億回もの視聴数を記録した同作は、中国ネットドラマの最高峰とされています。その後、趙麗穎は2016年だけで6本のドラマで主演を務め、まさにドラマの女王といえる活躍をしています。
一方で、映画女優としての活動を始めたのは2013年のこと。映画デビュー作『後宮の涙(原題:宫鎖沈香)』で主演を務めました。2015年には『一路驚喜』、2016年には『女漢子真愛公式』、『我們的十年』などの作品に出演。そして、2017年1月に公開された主演作『乗風破浪(DUCKWEED)』はすでに10億元の興行成績を突破し、年間トップ10にもランクインしています。この作品は2014年に『後会無期(Continent)』で鮮烈な監督デビューを果たした中国の人気作家、韓寒(ハン・ハン)の監督作品第2弾で、父親に認められるために不思議な冒険の旅に足を踏み入れたカーレーサー阿浪の成長を描いた物語です。趙麗穎(チャオ・リーイン)はこの作品で主人公、阿浪の若き日の母親役を担当し、清純派でありながらも、好意を寄せる男性に献身的な勇敢な女子を好演しています。
さらに、彼女と林更新(ケニー・リン)主演の時代劇ドラマ『特工皇妃楚喬傳』がこの6月から中国で放送を開始しました。原作は同名のネット小説で、リーイン演じる奴隷の楚喬が、殺された兄弟の復讐のため、刺客となって活躍する物語となっています。清純可憐なイメージで知られる彼女は、今回はアクションも披露する凛々しい女性役に挑戦し、新たな境地を切り開いています。(ミン・イヒョウ 謙)