北京
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5月14・15日、「一帯一路」国際協力サミットが北京で開かれ、世界各国の首脳と代表が集まったことから大きく注目されました。2000年の悠久の歴史を持つシルクロードは、いま再び光を放っています。そこでこれからの3回に分けて、中国メロディーはシルクロードにまつわる音楽をお送りします。
偉大なシルクロード誕生
今から2100年前、漢の武帝の使節として、張騫は西域諸国を訪問しました。長安を出発し、新疆ウイグル自治区を経由して、ユーラシア、西アジア諸国を結ぶ貿易路を切り開きました。その後、中国のシルクや磁器、お茶などを次々と西アジアやヨーロッパに運びました。そのためこの道はシルクロードと呼ばれ、中国と世界を結ぶ絆となり、さらに唐の時代まで西のローマと東の高麗を貫く国際的な道となりました。
シルクロードの開拓者~張騫~
漢の初期、北方の匈奴の戦力は強大で、漢は国力と財力が不足していたため、匈奴と姻戚関係を結んで親善を図るしかありませんでした。しかし、意気盛んな漢の武帝は即位後、西域の諸国と連携して共に匈奴に対抗するため、張騫を使節として西域諸国に派遣し、秘密の計画を持ちかけようとしました。ところが、張騫は向かう途中に匈奴の軍隊に捕まり、十数年間に渡って軟禁されました。軟禁期間、彼の決意が揺らぐことはなく、何とか匈奴から逃げ出し、艱難辛苦を経て西域諸国の情報を調べて帰国することができました。
帰国後、武帝は張騫の意見を取り入れ、西域諸国と連盟を結ぶことができなくても、西域への貿易の道を開拓し、外交と貿易を通じて西域、ユーラシアへの影響力を広げました。そしてその後は更に発展していき、偉大なシルクロードが誕生することになりました。
独自のシルクロード文化
シルクロードの誕生後、まるで美しいネックレスのように敦煌、亀茲、楼蘭など悠久の歴史を持つ沿線の都市が繋がり、ユーラシアやヨーロッパの文化と古代中国の中原文化が融合し、独自のシルクロード文化を育みました。
敦煌はシルクロードの要衝として天竺の仏教文化の影響を受け、世界最大規模の大石窟寺院・敦煌莫高窟を築きました。数え切れない鮮やかな壁画や仏像が残り、世界でも有数の仏教芸術の宝庫と称されています。
番組の中でお送りした曲
1曲目 牡丹漢
牡丹漢はウイグル族の少女の名前で、その深く沈むようなメロディーは生命と愛に憧れる気持ちを歌っています。特に、ドタル、エジェク、新疆の手鼓などの民族楽器の音色はシルクロードの砂漠文化の独特な魅力を表しました。
2曲目 「絲路花雨(シルクロードの花吹雪)」挿入曲
舞踊劇「絲路花雨(シルクロードの花吹雪)」は1979年初演の以来、世界20カ国1000回以上公演され、多くの観客を魅了しています。劇はシルクロードの敦煌を舞台に繰り広げられる父と娘の愛、ペルシャ商人との友愛の物語を描いています。