北京
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1月28日は旧暦のお正月・春節です。春節は一年を通して中国で最も大切な祝日で、春節が近付づくと中国各地は赤い提灯などで飾り付けられ、おめでたいムードに包まれます。地元を離れた旅人たちはみんな早く故郷に帰って、一家団欒を楽しみ、疲れた心身を癒すことを望んでいるでしょう。今回の中国メロディーは、帰省の道のりをテーマに音楽をお送りします。
帰省の道程
毎年、春節が近づいてくると、出稼ぎに出ていた人たちは、鉄道や飛行機、船に乗って実家に向けて出発します。去年の春節、ある友人は車で故郷へ戻りました。彼は正月用品の用意から実家に帰るまでの全てのことについて、SNSのWeChatで友達に報告しました。
40歳近くの彼は子供のように興奮して、午前4時半に「ようやく実家に向けて出発した」と言いました。彼は運転しながら沿道の風景を撮影し、北京から河北省、河南省、安徽省……そして、ようやく実家の省、故郷の町に入り、自分が生まれ育った村に到着しました。彼の心からの達成感は、どんな言葉を使っても表すことが難しいですが、写真と文字からその幸福感を感じることができました。
年越しの餃子
中国では旧正月の大晦日の夜に、一家団欒して年越し料理を食べた後、みんなで一緒にお正月番組を見ながら、餃子を作ります。午前0時、元日を迎えるとともに家族全員で餃子を食べることは縁起の良いこととされています。
子供時代、近所の友達のお兄さんは、一年中地方で働き、春節にだけ戻ってきていました。その時は、友達の家は他の家よりもとりわけ賑やかになり、両親は子供の帰省を迎えるため、一ヶ月前から様々なお正月料理を用意し始めていました。友達のお兄さんはいつも、色々な正月用品と珍しいおもちゃなどを持って帰ってきていたので、近所の子供はみんなとても羨ましがっていました。
しかしある年の春節、彼女のお兄さんが仕事で帰れなくなってしまったため、彼女の家は寂しくなりました。ところが、元日の午前、友達の家に行くと、朝食後の食卓の上に、一膳の箸と一皿の餃子が残っていたのを見かけました。友達は「兄は帰ることができなかったけど、兄の分を残しておいて帰省してきたと思って一家団欒していた」と話しました。
有钱没钱回家过年~実家で春節を~
中国では春節前になると「有钱没钱回家过年」という決まり文句があります。「お金があろうがなかろうが、実家に帰って春節を迎えるぞ」という意味です。出稼ぎに出ている人たちが、家に帰ってきてくれるだけで両親も家族もみんな喜びます。優しい両親にとっては、子供はいつまでも子供のままで、家族団欒することが親たちの最大の願いです。
番組の中でお送りした曲
1曲目~过年歌(新年の歌)
歌は子供達が喜んで春節を祝う場面を描きました。
歌詞:
新年を迎え
春の歌を歌い
春聯を貼る
みんな喜んで新年を迎える
たくさんの笑顔が咲き誇る
新しい服を着て
年賀の挨拶に行く
おめでとうの言葉が聞こえる
みんな喜んで新年を迎えている
2曲目~回家过年(実家に帰って春節を祝う)
歌は出稼ぎの人々が春節に実家に帰って、家族団欒を楽しむ喜びを歌っています。
歌詞:
新年を迎え みんなが家に帰る
ようやく大好きな両親に会える
僕の可愛い子供たちは
いい子にしているだろうか
新年を迎え 実家に帰れてよかった
3曲目~有钱没钱 回家过年(お金があろうがなかろうが、実家で春節を迎える)
歌は故郷を離れている旅人が、春節に家族と団欒することを待ち望む気持ちを描いています。
歌詞:
私は故郷に錦を飾りたいと願っている
家にはきっと年越し料理が待っているだろう
故郷を離れてまた1年漂っていた
人生の苦楽を味わった
お金があろうがなかろうが、実家で春節を迎える
家族たちはいつまでも私を嫌がることはない