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韓国の金大中(キム・デジュン)前大統領の朝鮮訪問について、実務者協議の韓国側首席代表を務める丁世鉉(チョン・セヒョン)元統一相は21日午前、ソウルで記者会見を開き、今月の27日から30日までの日程で予定されていた朝鮮訪問を延期したことを明らかにしました。
金大中前大統領への訪朝要請は、朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記が、去年6月韓国の鄭東泳(チョン・ドンヨン)統一相と会談したときに出したものです。今年はじめ、韓国政府は、金大中氏が4月下旬に朝鮮を訪問すると発表しました。これに対して、野党側は金大中氏が5月31日の地方選挙が行われる前に朝鮮を訪問することで、与党側に勢いがつきかねないとして、強く反発しました。そのため、訪朝計画は一回目の延期をせざるを得ませんでした。
5月には、韓国と朝鮮が、金大中前大統領の訪朝について、二度の実務者協議を行いました。5月末に行われた第二回協議で、双方は、金大中氏が6月27日から30日の間に陸路で訪朝することについて原則的合意に達しましたが、訪問のプロセスや訪問団の規模などの細部については最終結果が出ませんでした。韓国側は光州(グァンジュ)で行われた南北共同宣言6周年記念の民族統一大祝典の期間中、朝鮮政府代表団に金大中氏の訪朝にかかわる要求を出したものの、まだ朝鮮側の返答を得ていません。加えて、6月9日に行われる予定だった金大中氏の訪朝に関する第三回実務者協議も予定通りに行われなかったため、この訪朝が再び延期されることはほぼ確実となっています。更に、このような時期に、朝鮮のミサイル発射準備という事態も発生し、韓国側はやむを得ず、金大中前大統領の訪朝延期を発表することになったのでしょう。
金大中氏の訪朝計画の延期について、韓国与野党はいずれも遺憾の意を示しました。ある政府高官は、「金大中氏の訪朝が、朝鮮の核問題をめぐる六ヶ国協議や南北関係に積極的な役割を果たすことを期待していた。今、計画が難航しているのは非常に残念だ」と述べました。開放国民党や民主党もこのことに遺憾の意を示すとともに、金大中氏の訪朝を一日も早く実現させるよう政府に要望しました。
金大中氏の訪朝計画の難航は、南北関係に大きな影響を及ぼしています。韓国世論は、2000年の韓国・朝鮮首脳会談を通じて、金大中氏と金正日(キム・ジョンイル)氏の間に良好な信頼関係が築かれたと考えています。今回、予定されていた金大中氏の訪朝は個人の身分で行うものですが、金正日(キム・ジョンイル)氏の招きに応じたものであるのは事実です。韓国各界は金大中氏の訪朝が、朝鮮核問題の解決や南北関係の発展、及び南北統一の促進などの問題に新たな活力を注ぐと期待していましたが、現状からみると、金大中氏のピョンヤンへの旅がいつ実現できるかは、わかりません。今のところ、韓国と朝鮮の間に、必要な相互信頼関係が構築できていないからです。このような信頼関係がなければ、何か新しい事情が出ると、合意した計画もすべて実施できなくなります。
現在、人々は7月に韓国の釜山(プサン)で行われる予定の第19回韓国・朝鮮閣僚級会談に期待を寄せています。韓国世論は、この会談が南北関係の今後の流れや金大中氏の訪朝計画実現にかかわるものだと見ています。
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