国連のパレスチナ占領地人権状況担当の特別報告者ジョン・デュガード氏は8日、ジュネーブで報告を発表し、「イスラエルがエルサレムで『隔離フェンス』を建設することは厳重な人道的問題を招いている」としています。
報告は、「隔離フェンスの建設は、イスラエルが主張したように自爆テロ襲撃者を防ぐためのものであるだけでなく、イスラエルは東エルサレムに住むパレスチナ人を追い払うことを通じてこの地区を占領する目的を達成したいものだ。この行為はパレスチナ民衆に失業、授業難、医療難など一連の人道的問題をもたらしている」と指摘しています。
報告は、「イスラエルは、国際司法裁判所が2004年出した判決を全く無視し、『隔離フェンス』を引き続き建設している。この『隔離フェンス』の建設によりすでに、中東問題関連四者(国連、EU、ロシア、アメリカ)が2003年制定した新和平案『ロードマップ』は実現できなくなった」と述べています。
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