エジプト大統領府は7日公告を発表し、このほど拉致されていた駐イラク首席外交官のシェリフ氏がすでに殺害されたことを確認しました。大統領府はこの中で、シェリフ外交官が殺害されたことに憤慨の意を表し、シェリフ外交官を殺害するテロリストがイスラム教を維持するという口実でテロ活動をおこなうことを非難し、「このようなテロ事件でエジプトがイラク及びイラク人民を支持する揺るぎない立場とエジプトがアラブ民族とアラブ事業を一貫して支持する立場は変わることはない」と強調しました。
シェリフ外交官は2日夜バグダッド西部で拉致されたもので、各方面が拉致者を捜査する中で、数日間の沈黙を経て、アルカイダのイラク支部でザルカウィ氏をはじめとする「イラク聖戦アルカイダ」は5日にウェブサイトでこの事件に犯行声明を出しました。その後6日に、ウェブサイトでシェリフ外交官のエジプト外務省における身分証明書など5つの書類を発表し、シェリフ外交官が拉致された証拠として示しました。またその後、シェリフ外交官を殺害するとの警告を発表しました。
シェリフ外交官が拉致された後、エジプト政府は救出に努力してきました。エジプトのムバラク大統領は3日、事件の進展を注意深く見守り、最新の情況を報告するようゲート外相に命令しました。エジプト外務省は様々なルートを通じてイラク側と連絡を保っているほか、危機管理グループを設立し、シェリフ外交官の釈放に努力してきました。
しかし、「イラク聖戦アルカイダ」は7日午後、インタネットで、「シェリフ外交官を殺害した」という内容の声明を発表しました。
シェリフ外交官が殺害されたという情報が発表された後、国際社会は相次いでテロリストの行為を非難しました。
分析筋は、「エジプトのイラク駐在首席外交官が殺害されたのはイラク当局の外交努力に対して一つの打撃となっている。エジプトは6月、『イラク駐在外交使節団を大使館に格上げし、シェリフ外交官は初代大使となる可能性がある』と発表したことがある。アラブ外交大国としてエジプトはイラクと大使級の外交関係を回復させることができるならば、イラクの外交的地位は大いに向上させることができる。シェリフ外交官が殺害された事件により、エジプトとその他のアラブ国家とイラク当局との外交関係の回復過程にはブレーキがかかり、イラクの政治外交の再建プロセスに打撃を与えるに違いない」と指摘しました。
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