中国外務省の劉建超スポークスマンは6月30日、北京で行われた定例記者会見で「中国政府は、台湾漁民を含む中国の漁民の合法的権益を守ることを高く重視している。中国側は、日本が台湾当局と漁業交渉を行うことに強く反対する。これは中日両国が既に調印した漁業協定に違反する。」と表明しました。
釣魚島及びその付属の島は古くから中国の固有領土で、中国はこれらの島の主権を持っています。釣魚島近くの海域も中国台湾の漁民の伝統作業の漁場です。しかし、1996年から、日本は経済海域をこの地区に無断で拡大した後、台湾漁民が出漁する時、時々日本のパトロール船に道理のない警告をされ、追い出され、拿捕されます。6月8日、台湾漁民の権利を侵す行為が再び起こり、ここ数年、台湾と日本の間の最大の漁業権衝突が発生しました。これからの十数日間に、また台湾漁船の拿捕されることが数件も発生しました。
台湾は、中国の分割できない領土の一部分で、多くの台湾同胞の利益に対して、中国政府は高い関心を寄せています。外務省の劉建超スポークスマンは「日本が、釣魚島の海域で正常な作業を行っている台湾漁民を強制的に追い払うことは、中国の主権への侵害である。」と再三指摘しました。中国政府は、中国の態度を重視し、切実で、慎重かつ妥当的に関連する問題を解決するよう日本に要求しました。日本と台湾当局が7月29日に行う"第15回漁業交渉"に対して、中国政府は断固として反対します。その理由は、中日両国は既に漁業協定を調印しており、中国の一部分としての台湾の漁業問題に関しては協定の中で妥当的に処理されたということです。
実は、台湾当局と日本側は釣魚島海域の漁業問題をめぐって、数回も交渉したことがあります。しかし、台湾側に有利な結果は一度もなかったのです。台湾だけの力では、漁民の権益が守られないことが分かりました。両岸が共に努力してこそ、台湾漁民の権益を保障することが出来ます。それは大陸側は台湾漁民の権益を保障することで、はっきりした立場を持っており、一方、中国の国際的地位と国力の向上によって、中国政府の国際的影響力と威信が高まっているからです。
今、両岸の政治面での食い違いがまだ存在しているにもかかわらず、台湾側が「一つの中国」という立場に立てば、双方は漁業の保障、主権の保護、日本との交渉など幅広い分野で協力できると思われます。
台湾当局は漁民の権益を保障するつもりがあれば、大陸との関係を緩和しなければなりません。両岸は早く和解に達し、国の主権保護と領土保全で協力しなければ、日本との間に存在する漁業問題などをうまく解決できません。従って、両岸の平和会談を一日も早く日程に入れ、また会談をきっかけに相互信頼の道を歩んでいかなければなりません。
|