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銀行の職員がメガホンを持ってお客さんの整理券番号を呼んでいる |
入場券を買った張さんは嬉しそうに入場券を見せている |
5月6日は火曜日、私は放送局近くの五輪入場券指定販売所である「中国銀行」(BANK OF CHINA)の支店をのぞいてみました。
午前10時半頃、北京西側の中国銀行の支店に着きましたが、途中、場所が分からなかったので2人の人に道を聞くと、すぐに「五輪入場券のためだろう。もう遅いよ」と言われました。
団地の中にあるこの支店は内装工事のため、正面玄関が閉められており、ガラス張りのドアに「裏門を利用してください」というお知らせが貼ってありました。裏門に近づくと、10数人しか待っている人がいません。
みなさんチケットをなかなか手に入れにくいとか、文句を言っています。
今回の発売は中国銀行の各窓口か公式ウェブサイトからとなりますが、どちらにしても入場券を取るには窓口に行かなければなりません。
予想以上に人が少ないと不思議に思って、聞いてみると、銀行が整理券を発行しているので、自分の整理券番号が呼ばれない限り列に並ぶ必要がありません。しかし、番号が呼ばれた場合、すぐに行かないと、飛ばされてしまいます。
5月5日初日分の整理券をもらうため、この支店前には、5月4日の午後4時から列が出来たそうです。銀行の営業時間は朝9時から午後5時までですが、発売の初日5日朝9時前には、店外には300人ほどの列ができて、そのうち70人が整理券を受け取り、やっと入場券を手に入れたそうです。
「どうして人手が足りないの。機械は2台しかないのは、どうして」と待たされている市民は、自分の好きな競技が見られなくなることを心配して、銀行の職員に文句を言っています。
中国銀行の各販売窓口には、専用回線につながっている端末機械が設置されていますが、その台数は限られており、この支店には2台しかありません。しかも、その中の一台はウェブサイトで入場券を予約したユーザーが入場券を受け取る際、個人情報を確認するためのもので、現場での販売端末は、実際には一台しかありません。
お客さんは銀行の職員を通じて、自分の好きな入場券を選んで買うことになっています。自分の選んだチケットがないと、再び選択する必要があります。回線が遅かったら、待たなければなりません。操作に成功しても、お客さんは「私はプリントアウトされた五輪入場券を受け取った」というフリーズをフォームに記入し、サインする必要があります。ということで、予想以上に時間がかかります。
「今日は整理券を50枚配った。整理券がほしい人はまた30人いて、一応整理券の予約登録をしているが。今、中に入ったお客さんは11番だけだ」と銀行の男性職員は話しました。
今回の発売は、ウェブサイトで入場券を予約した場合、3日以内に料金を支払わなければならないとされていました。しかし6日、五輪組織委員会はその支払期限を5月14日まで延期しました。延期の理由は、市民が指定販売所に殺到し、銀行が対応できなかったからです。
銀行の職員によりますと、この延期は銀行からの要請だそうです。入場券の発売については、銀行の職員たちも悩まされています。しかし、ある職員は五輪組織委員会に理解を示して、こういいました。
「五輪は本当に大イベントだから、北京五輪組織委員会はすべてのことを完璧にできるわけではないだろう。しかも、これは初めてのことだから、市民としては大目に見たほうがいいと思うよ。組織委員会は昨日の夜に、料金の支払い期限が厳しいことに気づいて、今日延期の措置をとっただろう。これはいいことだと思う。彼らはみんなの意見を聴いて、どんどん改善しているからね。私は市民として、組織委員会の苦労を理解している」
金融会社に務める男性の張さんは、6日朝7時ごろに30番の整理券をもらいました。その後、張さんは通常どおり出勤して、昼休みを利用して11時頃にまたこの支店へ戻ってきました。これは、銀行の職員のアドバイスを聞いたからだそうです。彼が自分の番号が呼ばれるまで30分ぐらい待ちましたが、やっと銀行に入り、入場券を手に入れました。
「女子陸上の入場券を買った。1500メートル、200メートルとか…陸上だから、見られる種目が多い。場所は鳥の巣だし、100元で一枚、そんなに高くないよ。本当にお買得だ」と張さんは嬉しそうに入場券を見せていました。
ちなみに、6日は、この支店から400枚以上の入場券が発売されたそうです。(取材、文:姜平)
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