女子バスケットボールの五輪テスト大会は23日、予選総当り戦の最終日を迎え、ここまで首位の中国代表は強豪の米国と対戦。61ー86で敗れました。
攻守の切り替え、スピード、ディフェンスの鋭さ・・・いずれをとっても、さすが米国という感じ。私は昨日の中国vsキューバの試合も取材に訪れたのですが、197センチのチェン・ナンやエースのスイ・フェイフェイも、昨日のように好きには動かしてもらえません。ゴール際での攻防でも、米国の切れのいいディフェンスに十分な体勢でシュートを打てない状況が続きました。
ゴール際の動きにおいては、中国代表は米国に全くついていけず、なす術がありません。1対1でも強さの足りない中国は競り負けて倒される場面が多く見られました。まず何よりディフェンス力の違いがもろに表れた結果といえるでしょう。
第1クォーターまでは4点差以内の接戦でしたが、第2クォーターから差が開き始め、後半は一方的な展開。結局、中国代表は今大会初の敗戦となりました。
チームは厳しい戦いを強いられましたが、訪れた観客の皆さんの盛り上がりは素晴らしかったです。今日は注目のカードと言うこともあり、場内はほぼ満員。3階席まで8割かた埋まり、会場に「加油!中国」のコールがこだましました。お椀型に競りあがったスタンドですから、この歓声がステレオのように響いてきます。中国代表の攻撃には大歓声、そして米国のフリースローのときは大ブーイングが飛び、何だかテスト大会とは思えません。一足先に、このスタジアムだけが五輪の雰囲気に包まれたようです。
25日(金曜日)は休養日。26日には順位決定戦が行われ、中国は決勝戦で米国と再び対戦します。今日の反省を生かして、何とか一矢報いることができるか・・・楽しみな試合です。(朝倉浩之)
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