五輪テスト大会を兼ねた射撃のワールドカップは13日、大会2日目を迎え、男子の10mピストルとトラップが行われた。
トラップは空中に投げ出されるクレーを撃ち、その命中数で競う種目。北京西郊外の北京射撃場の敷地内に広大なトラップ場がある。小高い山を正面にして、6ヶ所の競技エリアが設けられていて、選手は自然豊かな山々に向かい合う形で、ライフルを構えることになる。
それにしても、印象深いのは観客の多さだ。会場内に設けられた座席数はそう多くはないが、今日は週末ということもあって、観客に開放された座席はほぼ満席。あらためて中国の人たちの射撃に対する思い入れの深さを実感する。
会場を訪れた日本の射撃関係者が『設備は超一流』と口を揃えるが、観客の皆さんの関心の高さも、日本とは比べ物にならないのではないか。
今日の北京はぐっと気温が上がり、初夏の陽気。会場には半そでシャツ姿で観戦する人たちも多く見られた。すっきりと晴れ渡った空の下、体全体に小気味よく響いてくるライフルの音を感じながら、超一流の選手たちの熱戦を見守るというのは、なかなか心地いい。
中国の射撃ファンはその楽しみ方を十分に知っているような気がする。
なおトラップの試合は、スロベキアのマリオ選手がトータル142点で優勝を果たした。
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