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中国第1人者の杜麗は3位に終わった |
北京五輪のテスト大会を兼ねた射撃のワールドカップが本大会の会場となる北京射撃場で開幕。初日は女子10mピストルとライフルの予選、決勝、そして男子トラップの予選が行われた。
25mピストルで五輪出場を決めている福島實智子(國友銃砲火薬店)は初日、10mエアピストルに出場。中盤からスコアが乱れ、トータル376点の45位で予選落ちとなった。試合後、福島は「(実際の会場を体験したことで)モチベーションが一気に上がった」と振り返り、大会本番での健闘に自信を覗かせた。
また10mライフルでは、アテネ五輪のメダリストのエモンス・カテリナ(チェコ)が優勝。中国の第1人者で同種目の世界記録保持者である杜麗は3位に終わった。
『世界一』の射撃場が本番を待つ・・・
「ここを見れば射撃に対する中国の思い入れが分かる」・・・
中国西郊外に建設された北京五輪の射撃会場「北京射撃場」を目にしたときに、日本代表のコーチが口にした言葉だ。バルセロナ五輪でメダルを取るなど世界を歴戦してきた同コーチは「間違いなく世界一の射撃場」と絶賛する。もちろん、細かい点で不備はいくつかあるが、少なくとも、「入れ物」は世界一というわけだ。
北京を東西に走る地下鉄1号線の最西端の駅から路線バスで10分。秋には紅葉狩りの客で賑わう「香山」のふもとに北京射撃場はある。2500名を収容するメイン射撃場を始め、10種目がここで行われる。
北京五輪に向けて新築された競技場のうち、最も早く竣工した場所でもある。私自身も、門の前に立った最初の感想は「デカい・・・すごい」だった。
中国スポーツを統括する政府機関、国家体育総局射撃部と併設する形の競技場で、国家代表選手の合宿やユース選手の養成施設なども完備している。周りの郊外に特有な下町風の町並みからすると、かなり違和感のある近代的な作りだ。
射撃は中国が夏季五輪史上初めて金メダルを獲得した競技。そして、中国が最も強化に力を入れている競技の一つでもある。その思い入れが、この超巨大な射撃場に表れている、というわけだ。
北京五輪のテスト大会を兼ねて行われる射撃W杯が12日、幕を開けた。(20日閉幕)93ヶ国から選手847人、役員417人が参加する今大会は一連のテスト大会の中でも最大規模。また中国が開催地となる射撃の国際大会としても過去最大となる。
日本からも、ソウル五輪の銀メダリスト、福島實智子らが本番に向けた下見を兼ねて、出場する。
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