今日は四川に来て以来、初めての快晴。私も元気が戻った。たまった疲れのせいか、辛いものの食べすぎなのかよくわからないが、自貢から成都に戻った夜、体調を崩してしまった。そのため宜賓や自貢での取材について感想を綴るのが遅くなって、読者の皆さんには申し訳ない気持ちでいっぱいだ。
宜賓印象(11月21日)
万里長江第一城と呼ばれる宜賓の全貌(宜賓市提供)
宜賓市は四川盆地の南にあり、雲南省、貴州省と四川省の境目にある。町の東端で岷江と金沙江が交わり長江となるため、「万里長江第一城」と呼ばれている。宜賓は長江上流で最も歴史の長い都市の一つで、かつては南のシルクロードの起点でもあった。
岷江と金沙江が合流して長江になる三江口(宜賓市提供)
宜賓には3000年の酒醸造文化があり、「酒都」とも呼ばれている。世界でも有名な「五糧液」の製造会社がここにある。赤いコウリャンや米、もち米、麦、そして、トウモロコシという五種類の糧食から醸造したため、「五糧液」と呼ばれるようになったそうだ
宜賓にある五糧液集団(宜賓市提供)
宜賓にある絲麗雅集団の片隅(宜賓市提供)
ところで、宜賓には酒製造工場や化学工業企業があるため、2004年と2005年に全国で汚染の最も深刻な十の都市の一つとなった。長江の上流にあるため、その汚染の影響は中流や下流にまで広がっていた。このような状況を改善するため、宜賓市は環境対策を講じ、着実に計画を進めている。特に、宜賓で納税額の多い上位三社、五糧液製造会社、天原化学工業会社と絲麗雅(GRACE)グループ会社が自ら、省エネ・排出削減を目指して、設備の改造に取り組み、その成果が見えてきた。07年には、四川省の中で、環境指数の目標達成が優れていた10都市の1つとなった。今回、私たちの取材のテーマは宜賓の三大企業の環境保全に関する改善の成果だった。さらに、宜賓では火力発電所の改造や停止を進めるなど、オーストラリアで学んできた環境専門の学者から積極的に意見を取り入れる「環境保全に向けた姿勢」が垣間見られる。
宜賓にある天原集団の敷地内
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