中国共産党は第16回党大会以降の5年間に、新型肺炎(SARS)、松花江の汚染、台風「桑美」に始まり、最近の河南省陝県の支建炭鉱事故に至るまで、さまざまな突発事件によって政権党としての意志を頻繁に試され、各級政府はこうした1回1回の大きな試練に対処する中で、その「執政能力」を磨き上げてきた。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
2004年9月の中国共産党第16期第4回中央委員会全体会議で「執政能力」の概念が初めて打ち出され、重大な危機を始めとする突発事件への対処能力が、各級政府の「執政能力」を評価する重要な指標と見なされるようになった。
災害対策の専門家である哈爾浜(ハルビン)工業大学の王紹玉教授は「突発事件はその非予測性と高い危険性から、公衆の利益を短時間内に、深刻に損なうおそれがある。政府の執政能力は、平時に公共の問題をうまく管理するだけでなく、非常事態時に公共上の各種の突発事件に適切に対処し、防止することでも示される」と指摘する。
今年7月末から8月初めに河南省陝県の支建炭鉱で起きた重大事故における救出作業は、国家安全生産監督管理総局の李毅中局長をして「ここ数年の炭鉱事故の中で最も成功した、最も完璧なもの」と言わしめた。同事故では、69人の炭鉱労働者が浸水によって坑内に75時間以上閉じ込められたが、全員無事に救出された。それでもこれは、近年数少ない成功例の1つに過ぎない。
過去5年間で、突発的危機に対する緊急対応体制の構築は徐々に加速した。これは公共衛生・環境汚染・安全生産など多方面をカバーする。
2003年5月、SARSとの戦いが正念場にあった中、「突発公共衛生事件緊急対応条例」を公布・施行。公共衛生上の突発的事態への対応を法制化の軌道に乗せた。
2006年1月、国務院が「国家突発公共事件総合緊急マニュアル」を発表。
2006年2月、「国家安全生産緊急救援指揮センター」を設置。
2007年8月、「突発事件対応法」を制定。
それでもなお中国は、突発事件の頻発という厳しい状況を抱えている。民政部の統計では、今年に入ってからの自然災害の被災者は3億1千万人、直接の経済的損失は1264億元に上る。国家安全生産監督管理総局の統計では、今年初めから8月25日までの事故による死者は6万370人に上る。 「人民網日本語版」
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