2. 成功の秘訣は"ニコチン依存"からの脱却
タバコをやめたくともやめられないのは意志の弱さではなく、ニコチン依存(身体的依存)と習慣(心理的依存)が影響しているということです。
「吸い始めの頃に比べて本数が増えた」「タバコを吸わないとイライラしたり、不安感が強くなったり、不快感が強くなったりする」などの状態は、ニコチン依存の現れといえます。ニコチン依存とは、血液中に一定のニコチン濃度がないと心や体が通常の状態に保てないことをいい、薬物依存の一種といえます。逆に考えれば、適切な方法でニコチン依存を断てれば、禁煙は成功するともいえます。適切な方法にはどのようなものがあるのでしょうか。
食後、会議や商談のあと、飲み会など、さまざまな生活の場面でタバコを吸う習慣がついていて、その場面になると急にたばこを吸いたくなるといったような場合は、心理的依存といい、これも禁煙が成功しない要因になっています。
禁煙を思い立ったときに「本数を少しずつ減らしていこう」とか「喫煙する時間を決めて、それ以外の時間はたばこを吸わないようにしよう」という、部分的禁煙とでもいうべき方法をとる人が多いかもしれません。この方法でうまく禁煙できればそれでもいいのですが、一気に禁煙する方法に比べて完全に禁煙できるまでに長い時間がかかってしまいます。それだけに、いつの間にか本数が増えたり、喫煙時間外にもタバコを吸ってしまうことにもなりかねません。
喫煙本数や時間を徐々に減らしていく方法を何度となく試みて失敗を繰り返していると、やがて「自分は本当に意志が弱い人間なのではないか」と、禁煙以外のことでも自信を失いやすくなるといいます。
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