北京五輪組織委員会の統計によりますと、オリンピック期間中、空の便は繁忙期を迎え、北京首都空港を利用する人は170万人に上ることが予想されています。旅行客の急増にどう対応していくのか、北京首都空港へ取材に行ってきました。
北京オリンピックを迎えるため、首都空港では早くも2004年から第3ターミナルと第3滑走路の建設を行っていました。今年その工事が完了し、従来の実に2.3倍の、毎年のべ8200万人の利用客を受け入れられるようになりました。
オリンピック期間中、各国からの選手団は主にこの第3ターミナルを利用する予定です。第3ターミナルに選手団が到着すると、まず簡単な歓迎式が開かれることになっています。
ターミナルでは、北京五輪のマスコット「フーワー」のロボット、そしてボランティアスタッフが中国語と英語で迎えます。
歓迎式の後は、入国審査を行います。カウンターには、パスポート番号の自動識別装置が搭載されており、審査を迅速に行うことができます。入国審査について、関係責任者の陳衍習さんは「パスポート番号の自動識別装置のほかに、身元登録カードを導入した。このカードがあれば、10分間で手続きを終わらせることができる」と話しました。
空港の安全検査では特殊な試験紙を使用
入国手続きが終わると、選手団は登録カード認証センターに進みます。そこでは、毎日200人から300人ほどのボランティアがサービスに当たります。カードの認証作業が終われば、自分の荷物を受け取って目的地へ向かうことができます。
ドイツ人のカヌー選手・アレクサンダーさんは、長さ4メートルのカヌーを持って空港から出てきました。すべての手続きを済ませるのに、30分しかかからなかったそうです。
アレクサンダーさんは「入国手続きには、あまり時間がかからなかった。大きなカヌーを持っているから、人よりは多少時間がかかったはずだが・・・。五輪専用窓口が設置されていたので、一般のお客さんよりはスムーズに手続きできたように思う」と語りました。
空港高速鉄道
入国手続きの簡素化はもちろん、首都空港にとっては安全検査も大きな課題です。中でも、爆発物や化学兵器、核兵器の持ち込みを防ぐための安全検査が重要視されています。空港では通常の安全検査に加え、爆発物検査を設けています。また、ほかにもさまざまな措置を講じているようです。空港のスタッフ・陳さんは「爆発物の検査には、試験紙を使っている。火薬や引火しやすい物に触れた手に試験紙を当てると、すぐわかる。また、その手で触ったファスナーやベルトなどからも反応が出る。とても便利な検査方法だ」と紹介してくれました。
また、空港内にはインフォメーションコーナーが多く設けられています。インフォメーションコーナーにはボランティアが常駐し、選手たちに、宿泊や交通などに関する情報を提供します。(取材:姜平 翻訳:コオリ・ミン)
1 2 3 4 5 6 7
|