平谷区は北京の中心部から北東へ70キロ離れたところ、燕山山脈の南麓、華北平原の北端にあります。北京と天津に挟まれた平谷は北、南、東の三面が山で囲まれ、中心が平原なので平谷と命名されたのです。
平谷にはギネスブックに登録されたものがあります。それは10万ムー(中国の土地面積の単位、1ムー=6.667アール)桃(もも)畑(ばたけ)です。したがって、いまの季節は、桃の花が一斉に咲いていて絶景であると共に甘い香りに包まれています。
4月18日、わざわざ平谷に桃の花見をしにきた日本の観光客がありました。北京市観光局と平谷区人民政府の主催による歓迎式の後、日本の皆さんは地元特産の、桃を中心にした家常菜という農家料理を楽しみました。
桃の花見は北京に住む人々にとっても、春の行楽ですが、日本人、特にツアー団体を迎えることは、地元にとっては極めて珍しいことです。どうして、日本人が桃の花見を企画したのか、北京市観光局の于長江局長にお話を聞いてきました。
「日本人は花が好きで、3、4月になると必ず花見をすると聞いています。北京は桃の花が有名です。中日両国の国民レベルの交流と相互理解を深めるために、観光が果たす役割は多くいです。日本の方や北京の人に桜を鑑賞してもらうと共に、もっと多くの日本の方に北京に来て、桃の花をご覧いただきたいです。」
昼食の後、皆は加温されたグリーンハウスで桃狩りを楽しまれました。グリーンハウスに入って、少し色づいたたくさんの桃の実が目に入ってきます。楽しそうにハウスから出た日本の方は、桃を使った料理、特に桃の形をした饅頭が珍しかったとか、桃ちぎりもグリーンハウスを見るもの初体験だとか言っていました。
今回は桃の花見、地元の農家料理、桃狩りで楽しい一日を過ごしましたが、実は平谷では一年中楽しむことができます。平谷区観光局の杜富成局長が、平谷の四季の楽しみ方を教えてくれました。
「平谷には独特な『四色の旅』があります。春には十万ムーの桃の花が咲き乱れ、平原一体が霞がかかったようで、桃の花見は『赤の旅』といいます。夏の旅行は『緑の旅』で、この地域は緑色で覆われ心が癒されます。秋は収穫の季節で、成熟した果物の狩りを楽しむ『金色の旅』があります。冬は雪と氷の世界になり、冬の室内プールでの水泳も可能な『銀色の旅』です。一年中、大自然の恵みを享受できます」。
アクセス
公共交通:地下鉄2号線の東直門から918番のバスに乗れば、平谷に行けます。
車:北京ー京順路ー枯柳環島で右へー平順快速路ー平谷
北京ー空港高速ー首都空港西北側を通りー平順快速路ー平谷
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