中国銀行監督管理委員会は4日、新華社記者の取材に対し、外資系法人銀行に対する銀行カード業務開放に伴う具体的な運用プログラムがスタートしたことを明らかにした。外資法人銀行による人民元建て銀行カードの発行業務が国内の銀行カード市場と消費者にどのような影響を及ぼすのかについて、各関係者にインタビューした。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
外資銀行と中国資本銀行とのバッティングは当面ありえない
中国社会科学院金融研究所の易憲容・研究員は、国内市場から見ると、人民元建て銀行カード業務の開放による外資・中国資本銀行への影響には限りがあると言う。外資銀行が新商品を出す際のキーポイントは、より良い、現有商品と違う商品を出すことだ。
中央財経大学中国銀行業研究センターの郭田勇・主任は、短期的に見ると、中国資本銀行は銀行カード業務において先発という優位性を持ち、経営期間も長く、カード発行量も多く、多くの経験を積んでおり、IT技術・設備レベルとも、外資銀行に劣らないという見方を示している。また、現有の外資銀行の支店数は中国資本銀行に比べて少なく、大きな影響を及ぼすとは考えにくいと指摘する。
中国工商銀行牡丹クレジットカードセンターの李衛平・総裁は、外資銀行が当面、中国資本銀行との対立構造を形成することは難しいと語る。李氏は、「中国資本銀行には多くの優位性がある。まず、カード発行量が多いこと。工商銀行クレジットカードの発行量累計は今年5月末の時点で1500万枚に達した。次の優位性は顧客で、工商銀行の顧客数は現在、1億9千万人に達している。3番目には、販売ルートの優位性がある。工商銀行は全国に約2万軒の支店を擁し、オンライン顧客は2500万に達している。4番目に、中国資本銀行は外資に比べ、現地の顧客の消費習慣をより熟知している」と述べた。
北京の某メディアで働く謝柳氏は、外資銀行が人民元建てカードを発行することにそれほど大きな興味がないと言う。彼女は、「外資銀行がカードを発行するにあたり、消費者に対して設ける条件が厳しいのではないかと心配しています。また、中国資本銀行は支店が多く、使い勝手が良いことは魅力です。さらに、という中国人の消費習慣をよく「思いやっている」ことも長所ですね」とコメントしている。
中資・外資の競争スポットはハイエンド顧客
中央財経大学中国銀行業研究センターの郭田勇・主任は、銀行にとって、銀行カードは商業銀行リテール業務とプライベート・バンキング分野における主要媒体となったと指摘する。この政策が発表されたことで、中資・外資銀行間でリテール業務の全面競争が展開され、ハイエンド顧客が両者の競争スポットとなる。
郭氏によると、短期的には、外資銀行が中国資本銀行との対立構造を形成することは難しいという。しかし、長期スパンで見ると、外資銀行による銀行カード業務の発展は、銀行自身の支店や設備など銀行カード資源だけに依拠するものではなく、ハイエンド顧客を対象とした商品開発やサービスレベルによるところも大きく、銀行カード業務とは相互補完の関係にある。このため、外資銀行のハイエンド顧客向け商品やサービスのレベルから見た場合、その銀行のカード業務の発展余地は過小評価できない。
中国工商銀行牡丹クレジットカードセンターの李衛平・総裁によると、外資銀行による人民元建て銀行カード発行について、全国あらゆる所をカバーするのは無理だろう。経営の重点は都市であり、顧客ターゲットはハイエンド顧客となる。一般的に考えて、カードの発行のみではなく、個人消費者ローンや個人資産管理業務も伴う可能性が高い。ハイエンド顧客の争奪競争において、中国資本銀行には、圧力と原動力が同時にもたらされる。
人民元銀行カード業務のサービス向上と革新
外資法人銀行による人民元建て銀行カードの発行業務が国内の銀行カード市場と消費者にどのような影響を及ぼすのかについて、各関係者にインタビューした。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
一部の外資銀行は中国の人民元建て銀行カード市場にかなり先高感を持ち、人民元建てカード市場の開放にかなり前向きに対応している。香港上海銀行(HSBC)中国の広報担当者によると、同行は戦略パートナーの交通銀行とクレジットカード業務でのタイアップを行っており、HSBCが管理と技術サポートを提供するダブル通貨クレジットカードの発行量はすでに200万枚を上回ったという。しかし、中国大陸部のクレジットカード市場の潜在力は極めて大きく、今後も交通銀行とのクレジットカード提携業務を継続すると同時に、近く発表される銀行カード条例に基づき、その他の可能性も追求していく方針だ。
中国銀行業監督管理委員会劉明康・主席はこのほど、中国銀行業はWTO加盟時の対外開放合意を全面的に履行しており、外資法人銀行は、内国民待遇の条件下で、中国資本銀行との全面競争をスタートさせたと語った。中国で法人機関登録を行っている外資銀行は、クレジットカードやデビットカードの発行や、オンライン支払ツール、電話、携帯電話を利用した支払ツールなどその他の電子支払ツールの業務が可能となった。一部外資銀行はすでに申請を済ませており、関連技術の準備を速やかに進めている。
中国工商銀行牡丹クレジットカードセンターの李衛平・総裁は、外資銀行による人民元建てカード発行は、中国資本銀行に大きな圧力と原動力をもたらしたと指摘している。李氏は「サービス分野、商品開発・革新分野において、圧力と同時に原動力がもたらされ、競争は各銀行の創造力を高めてくれる。私たちは今後も、サービスレベルの向上に努め、消費者により良いサービスや商品を提供していく」と語る。(人民ネットより)
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