無錫には「梁溪読書の会」というお年寄りの団体があります。メンバーは定年退職したあと、歴史と文化に興味を持っているお年寄りたちです。メンバーたちは無錫の歴史と文化を調べ、保護、PRに努めています。
今日のこの時間は梁溪読書の会についてご紹介します。
梁溪読書の会は、2000年の春、お年寄りの団体として無錫市で最も早く誕生しました。これまでのメンバーは80人あまりで、年齢は60歳から83歳までです。メンバーは共通の興味を持っています。それは歴史と文化です。
梁溪読書の会が出来たのは、すでに亡くなった台湾同郷会の瀋熊鶴会長が無錫錫恵公園で経験したあることと関係があるそうです。メンバーの一人、周順テイ(女偏に弟)さんは、瀋熊鶴さんについて次のように話しています。
「2000年に、瀋会長は錫恵公園で観光客が無錫の歴史や文化についていろいろとたずねている様子を見ました。そして、瀋会長は家に観光と歴史についての本がたくさんあることを思い出しました。瀋会長は家から本を持ってきて観光客たちに読ませました。それは、無錫の人を含む全国の人々に無錫についてもっと詳しく知ってもらうためでした。」
2000年5月21日、錫恵公園の一角に図書コーナーが作られました。それ以来、毎週日曜日になると、無錫の歴史と文化を紹介する図書コーナーが姿を現します。雨の日も風の日も関係なく、これまで一日も休んだことはありません。このようにして、梁溪読書の会は誕生し、多くのお年寄りが参加するようになりました。メンバーの数も最初の数人から80人余りにまで増えました。スタートからの6年間で、この図書コーナーに来て本を読んだ観光客の数は累計で8万人に上っています。この図書コーナーはまるで観光客が無錫の歴史と文化を詳しく知るための窓口のようです。
梁溪読書の会は、大規模な図書市場を調べるための活動を毎年、6回から8回ぐらい行います。メンバーたちが自ら行う小規模の活動は数百回もあります。活動の主な内容は、明清時代の建築など無錫にある数多くの名所旧跡へ行って、現場で歴史の研究や調査などを行うことです。
名所旧跡から戻ってくると、メンバーたちは文章を書きます。これまでの6年間で、彼らは、無錫の歴史に関連する雑誌に合わせて6000本の文章を発表したほか、60冊の本を著(あらわ)しました。
無錫市政府は、歴史と文化で知られる都市を作ろうと努めています。会のメンバーたちは、この目標の実現のために、資料の収集や旧跡の現地調査などに、全力を上げています。
誕生から6年間、メンバーたちが公園で図書コーナーを作ることから始まった梁溪読書の会の活動は、ボランティア、学術交流、名所旧跡の現地調査、専門的な文章や著作の出版、政府へのアドバイス提供と、着実に発展してきました。この会は無錫市の人々に良い印象を与えるとともに、大きな影響力を持っています。今、メンバーたちには共通の考え方があります。それは、もっともっと頑張って、自分自身の人格を向上させ、社会に自分の力を捧げようということです。
中国リポート、今日は無錫市で活動する「梁溪読書の会」についてご紹介しました。(04/14 翻訳:殷絮)
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