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(五)「葱の肉巻き」ー2
   2007-02-20 17:03:16    cri

 「何をしておる!何とかしろ!さもないとお前たちは牢獄に入れられるぞ!」と腹心が怒ってわめいた。そこで十番目の料理を作るはずだった料理人の弟子は、慄き振るえたあと気を失って倒れた師匠の世話をしていたが、これではまずいと立ち上がり、まな板の上に立派な葱があり、その横に味付けして薄く切った肉があるのを見て、葱を棒切りにし、それに肉を巻いて小麦粉をつけ、鍋の中で熱くなっていた油の中に全部放り込み、肉が食べられるようになったのを見てそれをきれいに皿に並べて、師匠に代わって「これが十番目の料理です」といって差し出した。これをみた腹心は、いくらか驚いたが、いまはそんなことより、十番目の料理を早く出して主人の長官を助けなくてはと思い、慌ててそれを係りに言いつけて宴席に出させた。

 さて、こちらは長官は、おかしな料理が出てきたので、ちょっと変な顔をしたが、もう間に合わないので西太后にいう。

 「申し上げます。これが十番目の料理で、えーっと。その、その・・」

 西太后に随行した大官がこれを見て聞く。

 「なんじゃな?どうかされたか?この料理の名を忘れたのかな?」

 「いえいえ!とんでもない。これは、これは、葱の、葱の肉、肉巻と申します」

 これに大官は「ほう?葱の肉巻とな。変った料理じゃな」と冷やかしたが、当の西太后がこれを聞いて面白がり、箸を取った。これを見たかの大官や他のお供のもの、自分たちも箸でこの料理を摘んだ。

 すると、西太后が「これは変った料理じゃ。味も悪くはない」という。そして他のものもこれが意外においしいので褒め始めた。そしてほかの料理は残ったが、この「葱に肉巻き」だけはすぐになくなってしまった。

 こうしてこの十番目の料理は西太后と供からかなり気に入られたので、長官もやっと面目が立ち、翌日、この料理を作ったというかの料理人の弟子に褒美を与え、この料理はそのときから宴席での十八番となり、のちのこの地区の名物となったわい。

昔話
v (六)笑話「欲しいのは?」 2007-02-20 17:01:35
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