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(五)「変な屋敷」ー1
   2006-11-07 14:43:03    cri
 では次に昔の本「列異伝」という本から「変な屋敷」です。

「変な屋敷」

 それは、かなりむかしのことだという。張さんという人がいて、ある屋敷に引っ越してきた。この張さんはかなり豊かであったが、引越した次の年から、どうしたことか、急に家計が苦しくなり始め、なんと二年目には食べていけなくなるまで落ちぶれ、仕方がないので屋敷を程という人に売った。

 で、程さん一家は、この屋敷に引っ越してきたが、間もなくして病にかかったり、急死したりする家族や下男がでたので、程さんはこの屋敷が気味悪くなり、もう我慢ならんと、近くにすむ何さんと言う人にこの屋敷を譲り、「変な屋敷」だと言い残し、残った家族を連れとなりの町に引っ越していった。

 さて、この何さん、幼いころから度胸があり、それに剣術を学んだ。その上、家の蓄えは多く、住むところには困ってはいなかったが、この屋敷は「変な屋敷」で、ここに住んだ人には災いがあるときいたので、いったいどうしたんだろうと自分で試したくなり、屋敷を安く買い入れたというわけ。

 程さん一家が屋敷を離れたあと、何さんは昼のうちに屋敷に行って様子を見たものの、何も起こらなかった。では夜に来てやろうと思い、ある日、泊まるつもりで、下男に布団や酒肴を持たせ屋敷にやってきた。屋敷に入り、応接間に来て下男が気味が悪いと言い出すので、明かりをつけさせて先に帰らせ、自分は一人で晩酌を始めた。もちろん、酒を飲むのは勇気をつけるためでもあり、何さんは酔っ払わない程度に酒を飲んだあと、いくらか眠気がしたので明かりを消してから布団に入った。もちろん、愛用の剣は忘れてはいない。

 こうして夜半になったころ、庭のほうで何かが動く音がした。酒を食らって寝ていた何さん、やはり、この屋敷に来る前からいくらか気を引き締めていたのか、この音に眼が覚めた。

 「うん?何だ今頃?」とひそかに起きだし、剣を手にしてなんと応接間の天井にかかった梁の上にあがり、何が起きるのかと見守っていた。しばらくして庭の方でまた音がしたかと思うと、誰かが話す声が聞こえる。

 「おい!屋敷の中に人間がいるような気配がするぞ」

 「え?わしにはそう思えないけど」

 「やっと、人間どもを追い出したというのにけしからん!」

昔話
v (六)「変な屋敷」ー2 2006-11-07 14:42:45
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