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土着民謡の魅力、再認識される
   2006-06-08 10:11:37    cri

阿宝

2006全国青年歌手コンクールで

チャン族の歌手

 急速に発展している中国。ここ数年、スターへの道も変わりました。中国のテレビには、オーデション番組がぐっと増え、番組を通して、一躍有名になった歌手や歌も少なくありません。

 阿宝は、その中の一人です。

 今年35歳になった阿宝、本名が張少淳。山西省大同市郊外の村にうまれました。小さい頃から、歌が好き、そして才能もありました。1986年、初めてステージに立ち、デビューを果たしたものの、ヒット曲に恵まれず、生計を立てるために地方を回る無名の歌手でした。

 そんな阿宝が去年、中国中央テレビのオーディション番組「星光大道」に出演。その高音で伸びのある歌声が多くの人を魅了して、その年のチャンピオンとなりました。

 阿宝の歌は、人々に「中国民謡」の美しさを再認識させました。中国の国土の面積は960万平方キロ、漢民族のほか55の少数民族があります。異なった土地が違う文化と違う性格を持つ人々を生み出しました。各地にその土地の民謡があり、それぞれの美しさが人々に感動を与えています。

 ところで、従来のコンクールでは、一般に審査の対象が三つの部門、つまり、ポップス、クラシック、民謡に分かれていました。この「民謡」は、音楽訓練を受けて歌う「民謡」で特定の技法を用いる必要があります。ところが、阿宝は、全く訓練を受けたことがありません。そのため、何度コンクールに参加しても、ポップスにも民謡にも、どの基準にも合わない彼の歌は、高いレベルであったにもかかわらず、全て最初の選考で落選しました。

 そして中国中央テレビの「星光大道」は彼がようやく見つけた「ジャンルなしのオーデション番組」だったのです。阿宝の夢はとうとうかないました。それをきっかけに、阿宝の名は一気に有名となり、アルバムを出しただけではなく、海外進出まで果たすことになったのです。

 そして、今年の全国青年歌手コンクールでは、従来の三つの部門のほかに、特別な訓練を受けていない歌い手、つまり「土着民謡」を歌う人のための部門が新たに設けられたのです。

 音楽学校に行ったことがない。山や田んぼで野良仕事をしながら自由に歌っている農民たちが、全国歌唱コンクールの舞台に立ちました。雷艶さんは、貴州からの歌手です。インタビューに答え、雷さんはつぎのように語りました。

 「ミャオ族は文字を持っていない民族です。その歴史は口から口へと伝わる歌や民族衣装に記されています。私の住んでいるところには『古詩』、古い歌という歌の種類があります。歌では、先祖たちが、どのように黄河中流、下流地域から、南西部の貴州省に移ったのか、またどのようにして、民族が現在に至ったのか、全て記録されています。今、この古い歌は、村のお年寄りたちしか歌えないので、私たち若者は、それを覚えようと努力しています。これらを保護することは、私たちにとって大切な仕事です。」

 中央テレビの青年歌手コンクールで、「土着民謡」の歌手に出場の道を開いたことは大勢の人々から支持を得ました。コンクールの審査員を担当したチベット族の名歌手・宗庸卓瑪は、つぎのように話します。

 「番組を見る人々はこれを通じて、少数民族の民謡を聞くことができます。全国の若者たちに、我が中華民族の56の民族の民謡の美しさを知ってもらいたいです。彼らがもっと民謡を好きになり、愛するようになり、そして歌えるようになってくれれば、うれしいです。」

 視聴者の一人、会社勤めの陳園さんは、感想を語りました。

 「はじめて『土着民謡』を聞きました。以前、これらの民謡は、少数民族が山で柴刈りをするときや野良仕事をする時など歌う曲にすぎず、聞いても仕方ないと思い込んでいました。しかし、歌手の歌声に魅了されました。その訴える力。美しさにね。」

 (担当:藍暁芹)

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