両国の大学生の相互理解を深めるため、率直に意見を交換できる場を提供することを目的とした「中日学生会議」が17日、北京の対外経済貿易大学で開幕しました。「中日学生会議」は1986年、東京で学生有志による運営委員会が発足し、翌1987年、第1回会議が開催されています。以来、ほぼ毎年、中国と日本、交代で開催してきました。今年は26回目、中国での会議でした。
17日午前、北京会場となった対外経済貿易大学で開幕式が行われました。今回の会議に参加した大学生ですが、日本からは12大学・24人、中国からは10大学・26人、あわせて50人となっています。約2週間の日程で、北京と広東省・広州の2箇所で交流活動を行います。
活動内容は、やはり討論が中心です。グループに分かれて議論した後発表するという全体討論のほか、教育・文化・政治・外交・国際というテーマ別の分科会もあります。このほか、フィールドワーク(会社訪問など)、文化交流、スポーツ交流など、盛りだくさんの日程です。
中日両国の大学生は、「教育問題」「金融問題」「お互いの価値観」など、それぞれ興味は違いますが、共通して「実際に会って、直接お互いの声を聞いてみたい!」という思いを抱いているようでした。
開幕式のあと、さっそく第1回の全体討論が行われました。大きな教室で、50人が10のグループに分かれ、話し合いました。テーマは「恋愛」について。ループで1時間自由議論した後、皆の前で各グループの討論結果を発表するというものでした。日本語、中国語が話せない学生もいたのですが、英語を使ったり、言葉が分かる学生に通訳してもらったりしながら、お互いの意見を存分にぶつけあっていたのも印象的でした。
「中国と日本は全然違うなあ!」という声もあれば、「なんだ、変わらないじゃん!」という声もあって、学生たちにとってはそのどちらも驚きだったようです。しかし、そうした驚きによって、相手に対する理解を深めていくことが、この学生会議の狙いでもありました。彼らが本音でぶつかりあい、友情を築くことを願っています。
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