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ささいな力を日中友好を捧げる
   2005-08-31 20:05:58    cri

 65年前の1940年、八路軍兵士によって二人の日本の孤児姉妹が救われましたが、そのうちの一人美穂子さんが抗日根拠地で聶栄臻将軍の手を握り撮った写真は多くの中国人を感動させ、当時の美穂子さんの幼い無邪気な表情を覚えている中国人は少なくありません。抗日戦争勝利60周年の今日、私はあの写真を思い出しながら今の美穂子さんはどうなっているのかとのことを考えたりしていました。

「中日平和友好交流大会」に出席した美穂子さん

美穂子さんとCRI記者

 8月の25日、「中日平和友好交流大会」が北京の京都信苑ホテルで開かれましたが、日本の日中友好団体と反戦団体がこれに参加し、あの美穂子さんも九州からの日中友好団体の代表としてこの大会に出席したのです。

 今年すでに70歳近くになった美穂子さんは、身長150センチぐらいのこじんまりとした方です。私の予約無しのインタビューに、「いいですけど、マイクを向けられると、言葉に障害が生じますの」と、気さくな返事が返ってきました。中国と日本の報道陣の取材にもう慣れたのではないかと想像し、取材に気楽に応えてくれないかとも思ったのですが、美穂子さんは私のインタビューを快く受け入れてくれたので、私も緊張感がほぐれ、リラックスして取材できました。

 実は美穂子さんは当時は幼かったので、当時のことはほとんど記憶にはなく、雑貨店を経営しながらご主人、3人の娘さんとともに極普通の生活を送っていたのです。

 聶栄臻将軍に助けられたことが80年代中国で報道されてから、美穂子さんの暮らしには少しずつ変化が起こったのです。その後、自分の恩人聶将軍と再会するため、美穂子さんは中国を訪れ、自分が助けられた石家荘地区へもこれまで6回ほど赴いています。そして美穂子さんは日本では地元の日中友好協会の理事を務め、日中友好のための仕事を始めたのです。

 友好協会の新聞の配達や集金を一生懸命やりながら、美穂子さんは、小中学校で、当時の敵国である中国の将軍に助けられたことを紹介し、人道主義の精神を称える一方で、戦争をなくし、平和をいつまでも守ろうと訴え続けてきたのです。また、娘さんを連れて中国へ来て、そのたびに聶将軍の家を訪ねたりしています。

 抗日戦争勝利60周年の節目の年に美穂子さんにとって最も喜ばしいことは、65年前、戦火でなくなった父母のそばで泣いていた自分と生後7カ月の妹を救い出した命の恩人楊仲山さんが見つかったことです。当時17歳だった楊さんはいまでは80歳を超える高齢者です。楊さんが4歳の美穂子と妹さんを抱えて、攻め寄せて来る日本侵略軍から逃れるため、とうもろこしの畑に逃げ込んだのです。長い時間そこに隠れていたので、空腹を覚えた美穂子さんに自分の昼食であったトウモロコシのパンを食べさせてくれたのです。楊さんは、当時美穂子さんがトウモロコシのパンをびくびくして舐めていたことを今でも覚えていて、65ぶりの再開の時には、なんとビスケットを出して、当時のときのように美穂子さんに食べさせたのです。それを美穂子さんは当時のように食べてくれたので、楊さんはほっとした表情を見せたのです。このとき美穂子さんは胸が一杯で何も言えなくなり、ただ涙がでるばかりで、楊さんと再会したときもっと話せばよかったのにと、今も残念がっています。楊さんがいつまでも元気でいてほしいと祈っていると、美穂子さんはしみじみと言いました。

CRI記者のインタービューを受けている

 美穂子さんは取材が終わるとき、実は主人が病気なので、中国へは今回が最後かもしれないと言っていましたが、地元の日中友好協会の新聞を引き続き配っていくと言い、この言葉が取材の締めくくりとなったのです。

 1時間ぐらいの取材でしたが、友達同士の会話のような感じがして、美穂子さんに好意を持ちました。そして、美穂子さんは微力ながらも日中友好の事業を日常生活の一部分にして頑張っているのだなあとつくづく感じたのです。

日本
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