進才中学校との交流会は、言うまでもなく、今回の旅においてのメイン・イベントであったわけだが、私はここで大きな衝撃を受けた。中国を代表する名門学校の超エリート学生らと接し、その凛然たる態度と卓越した語学力を目の当たりにして、内心うろたえていた。恐らく、私を含む大半の生徒が、相手方のネイティブさながらの流暢なイングリッシュに圧倒されていたことだろう。しかしこれは、我が国とは外国語教育に対する方針が大きく異なっているという点で、やはりやむをえないのかもしれない。
交流会そのものは、終始円滑な運びで、大へん素晴らしい成果をあげることができたように思う。具体的にはどのグループも、相手側とこちら側、それぞれマンツーマンでのやりとりという形式をとっていたようだが、英語での応酬はなかなかうまくいかず、意思疎通のよどみにしばしばもどかしい思いをした。それは相手側も同様であったらしく、言葉に窮したとき、自然と交わされていた微笑の中に、国境を越えた「人」としての連繋が感じられた。しかし、お互いの気持ちがうまく伝達されたときの喜びはなおひとしお、自分の母国外の言語でもって、他の文化を形成する人々とコミュニケーションができることの快さ、そしてその重要さを再認識できた。
これから先も、研修旅行という形で、学校ぐるみの国際交流が続けられることを、私は強く望む。最初は戸惑いを覚えるかもしれないが、見聞は大きく広まり、そこで受けた刺激は、今度いかようにも活かされ得ることだろう。
http://www.tezuka-i-h.jp/seniorhigh/china-stu-imp2.web.htm
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