|
新疆は中国の北西部にあります。かつてはシルクロードの通り道であり、今も多様な民族が暮らすところです。古くから、ここは中国と中央アジア、西アジア、ヨーロッパを結ぶ交通の要衝でした。
中国最大の砂漠・タクラマカン砂漠は新疆の西南部にあり、砂漠の東側にロプノールがあります。かつて、ロプノールの湖の最大面積は5300平方キロメートルあまりに達しことがありますが、気候変動に伴い、その面積は縮み、1930年代までにわずか1900平方キロメートルとなり、1972年が完全に消滅しました。この三十数年来、中国の地図では窪地となったロプノールの湖は影で表さざるを得ません。
2007年10月、新疆第二調査測量事務所の測量チームは初めて荒涼としたロプノールに入り、縮尺5万分の1の中国西部の地図を作るため、かつてあった湖の測量を開始しました。
2007年10月10日午前、新疆ウィグル自治区第2調査測量事務所の鄧新安所長が自ら率いる測量チームが、ロプノールに入りました。
ロプノールは環境が厳しいので、地元の人々から「死の海」と呼ばれています。一日の気温変化が非常に大きく、昼間の気温は20度以上、夜は氷点下まで下がります。野外でキャンプした測量のメンバーは毎晩、寒くて眠れない状態でした。また、気温変化に慣れずに風邪を引いたメンバーも多くいます。それにもかかわらず、メンバー達は薬を飲みながら、懸命に測量を続けました。
|