ツバメの巣(中国語:燕窩・イエンウォー)は、独特のゼリー状(コラーゲン)の食感が特徴で、広東料理の高級食材で、、スープの具やデザートの素材やトッピングとして使われます。中国では、燕窩菜(えんかさい)、燕巣(えんず)とも言われています。
ツバメの巣は主に中国南方の海岸に住むアナツバメ類の唾液腺からの分泌物からできた巣を食材にしています。タンパク質と多糖類が結合したものが主な成分で、タンパク質と共に、糖質の一種であるシアル酸を多く含みます。古くから美容効果があり、健康にいいとされている漢方食材でもあります。
元代の末頃に、中国で広く知られるようになり、清代になると、フカヒレやワビトと並ぶ高級中華食材として大切にされてきました。
ツバメの巣は、崖などにあるため、採集には危険を伴い、熟練した採集人によって採取されるということです。最近では、建築物の内部に、集団営巣地を作らせる人工栽培ができるようになったので、供給量ずいぶん増えました。
現在、市場で扱われるツバメの巣は白い繊維状に精製したもので、スープの素材に使うことが多いです。その利用法として、まずそれを冷水で戻します。戻すと4、5倍の大きさになります。方法は冷水に3~4時間つけて戻してから、残っている羽毛などをきれいに除き、よく水で洗うと準備ができます。冷水で戻らないときもありますが、その場合は熱湯で戻してもいいです。戻したツバメの巣をスープに入れて、塩、酒を少々加えて、約30分ほど煮ると出来上がりです。 (編集:コオリ・ミン)
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