一 安徽料理の形成過程
安徽は華東西北部に位置し、省内は平原あり丘陵、山岳ありと変化に富み、長江、淮河が全省を東西に貫流し、その支流と湖沼が綾を織り成している。土地は肥沃で物産に富み、安徽料理形成の物的条件を満たしている。安徽料理は皖南、長江沿岸、淮河沿岸の三地方料理で構成されるが、皖南料理をその代表とする。
皖南料理は山海の珍味を調理することで知られ、煮込み、遠火焼きに長じ、火の使い方を重視する。スープだし本来の味を保ち、多くの料理が木炭で作られた練炭のとろ火で長時間煮込まれるので、そのスープは濃厚でコクがあり、煮込み鍋をテーブルに置けば素晴らしい香りが周囲に漂う。長江沿岸料理は蕪湖、安慶地方の料理を代表とし、川魚、家禽料理に長じる。包丁さばきを重視し、形、色を重んじる。砂糖の使用法に優れ、さらに燻製技術には格別なものがある。淮河沿岸料理は主として蚌埠、宿県、阜陽などの地方料理で構成され、一般に塩味の中に辛味がきき、スープは塩味がきつくコクがある。
二 安徽料理の特徴
1 現地の材料を使用し、材料選定は厳格で、新鮮で若く柔らかでなければならない。
2 独特の技巧で火を巧みに使い、彩り、旨みエキス、火の使用法を重視する。
3 遠火焼き、煮込みに長じ、濃淡のバランスがよい。
4 栄養補給を重視し、食を養生法とする。
安徽料理の代表には"紅焼(カラメル醤油味)頭尾"、"煮込みハト"、"塩漬けケツギョ"、"毛峰(緑茶の一種)燻(燻製)ヒラコノシロ"、"符離集焼鶏"、"クリームスープ肥王魚"、"葡萄魚"などがある。
「チャイナネット」
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