都一処は、清王朝の乾隆三年(1738年)に創設された250年の歴史を持つ老舗です。当時、乾隆皇帝が故宮の南にある賑やかな御前門通りを散歩の途中、ここに立寄り食事をしたということです。酒と、特にシューマイ(焼麦)が美味しいため、店が気に入り、都一処という名前をつけ親筆で店名を書き残しました。
シューマイ作りは「精」という精神が要求されます。新鮮な豚肉を精選し(白身三割、赤身七割)山椒、八角等の香辛料を温水に一日漬け、香辛料を取りだし、料理酒、味の素を加えてから少しずつミンチに混ぜます。力を込めて肉を柔らかく練り、醤油、味噌、ゴマ油、サラダ油で味のバランスをとり、ネギを加えるとされています。
そして、皮も特製で、メリケン粉に水を入れて、団子にし、長く伸ばしてから細かく切り、ゴマ油を皮につけて、丸く、しかも廻りに皺がでるように伸ばします。皮の中心に具が少し見えるように包み、6~7分蒸して、できたシューマイは透き通って、皺の部分が白く、霜のように見え、食べると香ばしく、油濃くありません。まさに芸術品と言えましょうね。
|