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中国の不動産価格 下落傾向に
   2008-11-11 15:12:17    cri

 中央銀行である人民銀行や財政省などはこのほど、国内不動産市場の低迷を受け、景気刺激策を打ち出しました。

 これにより、今月1日から住宅を購入する場合、印紙税が免除され、契約税は減税されます。

 また、個人が住宅を売却する場合、土地増値税が免除されます。

 人民銀行も金融危機対応で政策金利を引き下げています。

 北京のメディアは「10月の国慶節連休期間に開催された秋の住宅展示即売会では入場者が多いのに対し、成約件数は少なかった」と報道しています。

 市の不動産取引管理ネットによりますと、今年1月1日に、予約販売許可を受けた未分譲戸数は6万9685戸でしたが、10月30日には11万2885戸にのぼり、未分譲戸数は新たに4万3000戸増えました。現在第4四半期の成約戸数は2万戸以下であると見込まれています。

 北京市統計局によりますと、今年第3四半期までの、第4環状線以内の未分譲価格は平均して1平米1万8163元で、上半期より235元下落し、第4環状線から第5環状線以内の平均価格は上半期より194元下り、1平米1万6215元でした。

 統計局は北京市の分譲価格は下落傾向にあり、この傾向は続き近いうちには逆転できないだろうと予測しています。

 中国最大の直轄市・重慶市の国土資源住宅管理局は「秋の住宅展示即売会で成約戸数は8236戸、平均成約価格は1平米3857元で、上半期より311元下がった」と発表しました。

 大手ポータルサイト新浪網の不動産サイトによりますと、上海市は景気刺激策を実施して1週間、分譲の成約戸数と価格はいずれも下落し、26日の成約戸数は最低の181戸に下がりました。

 中国指数研究院は「9月、全国主要都市不動産平均取引数は64%減少し、1月から9月までの取引数は去年の同じ時期より46%減少した」と発表しました。

 不動産の市況が冷え込んでいることを受け、財政省と人民銀行は一連の景気刺激策を打ち出しました。

 11月1日から、初めて90平米以下の一般住宅を購入する人に対し、契約税の税率を1%に引き下げ、印紙税を免除し、住宅売却する際の土地増値税を免税します。

 地方政府はこれにより、住宅消費に関する減免を実施することができます。

 金融機関は初めて一般住宅を購入する住民に対し、初回の支払い金額を総額の20%に低下させ、住宅積立金ローンの金利を0.27ポイントを引き下げました。

 人民銀行も10月30日から1年間預金の政策金利を現行の3.87%から3.6%に引き下げました。

 今年5月、石家荘市は全国に先がけて住宅購入の契約税を減税しました。

 9月には成都と重慶などの都市が不動産刺激策を掲げており、例えば西安市は地方財政による住宅購入者への補助金を支給し、南京市と浙江省杭州市はそれぞれ20項目あまりの政策を打ち出しました。

 しかし、政府の不動産刺激策に対する世論調査では27万人のうち、75.94%の人が「不動産も市場ルールに従うべきだ」と答え、政府による刺激策に反対を示しています。

 国務院発展研究センターの張立群研究員は「政府が直接干渉すれば、市場は健全ではなくなる。政府と市場との相互作用で不動産は正常にできる」と見ています。

 中国指数研究院の統計では、刺激策を実施した成都市では9月の住宅取引成約数は去年の同じ時期より66%減少し、南京市では10月1日前後の7日間連休で、1日当たりの成約戸数はわずか5戸にとどまっていました。

 中国社会科学院金融研究所の尹中立博士は「10年来最大の刺激策が実施されたが、不動産は依然低迷している。市況を左右する最大の要因は需要である」と指摘しました。

 同じく中国社会科学院金融研究所の易憲容研究員は「不動産は小幅かつ頻繁な利下げでは景気回復できない。価格が下落傾向にある不動産業の市場における利益構造が変化し始めた。政策金利の引き下げによって自分たちが住むための家を買う人は限られている。刺激策にもかかわらず、このような自己居住用住宅しか販売できていない当面の市況から見れば、値下がり幅は一層拡大するだろう。理性的な価格に戻ることが不動産振興の唯一の道である」と指摘しました。

 中国銀行国際金融研究所はこのほど、国内不動産市場の見通しを発表し、「下落周期に入っている不動産価格は今後2年間、値下がり幅が平均して10%、最悪の場合は30%に拡大し、2010年になってようやく上昇に転じるだろう」と予測しました。 (ジョウ)

               

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