国際石油会議が、22日、サウジアラビアのジッダで開かれました。サウジアラビアを訪問中の中国の習近平副主席は、会議で発言し、国際エネルギー問題に対する中国政府の見方を述べました。
習近平副主席は、発言の中で、「このところ、国際石油価格が高騰し世界経済に新たな不安定要素が出ている。この状況は、石油の生産国と消費国の双方にとって、大きな問題だ」などと語り、「エネルギー問題は、世界的な問題だ。エネルギーの需要と供給のバランスを確保し、世界範囲のエネルギー安全保障を守ることは、世界各国にとって緊急を要する任務だ。この問題を解決するには、協調と対話が必要であり、総合的な対策を取る必要がある」と語りました。
総合的な対策とは、具体的には以下のことです。第一は、エネルギー開発の協力と協調を深め、生産国と消費国の対話を強化し、合理的な価格を維持することです。第二は、技術の革新と普及を全面的に推し進め、クリーンかつ経済的で安全なエネルギー供給システムを作ることです。第三は、長期的で安定したエネルギーの生産と輸送、消費のシステムを作ることです。
習近平副主席は、「中国は、エネルギー消費の大国であるとともに、生産の大国でもある。エネルギー自給率は、長い間90%程度を保ってきた」と述べた後、「ここ数年、経済発展とともに、中国のエネルギーの消費は急速に増えたものの、全体的なレベルはまだ低い。一人当たりのエネルギー消費水準は、世界平均レベルの84%にしか達していない。また、1人当たりの石油消費は世界平均レベルの半分、一人当たりの石油輸入量は世界平均レベルの37%にとどまっている」と述べました。
習近平副主席は、また「中国は、科学的な発展の道を堅持し、節約かつクリーンで安全な持続可能なエネルギー戦略を実行していく」と強調しました。さらに、習近平副主席は、「中国は国際エネルギー協力に積極的に参加し、国際エネルギーの持続的な発展と、世界のエネルギー安全保障の維持に積極的な役割を果たしている」と語り、「中国は、2010年のGDP単位あたりのエネルギー消費を2005年より20%削減するという目標を立てた。今、この目標を実現するため、一連の措置を取っている。例えば、6月20日、中国は、ガソリン価格を調整した。この措置は、国内での供給の増加と、供給の確保、石油資源の節約にプラスとなる」と語りました。
習近平副主席は、最後に、「世界各国がともに努力していけば、エネルギーの持続可能な発展を推し進めることができると信じている」と語りました。(翻訳:李軼豪)
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