「中日平和友好条約」の締結30周年、そして「中日青少年友好交流年」の節目の今年、中国の胡錦涛国家主席は、6日から日本を公式訪問しています。これと同時に、中国青年代表団200人が4日から10日まで一週間にわたって、日本を訪れ交流活動を行っています。より明るい未来に向かって、青少年交流が大切であることを両国は共に深く認識しています。
日本での滞在期間中、代表団は「中日青少年友好交流年」の開幕式に出席するほか、トヨタ自動車工場などの企業参観、そして早稲田大学などで日本の青年たちと交流を行う予定です。なお、これに先がけて、この3月に日本からの青年代表団1,000人が既に中国を訪れました。胡錦涛国家主席は北京で開催された中国での「中日青少年友好交流年」開幕式に出席し、若者たちに暖かい言葉を送りました。中日間の青少年交流は、まさに暖春の季節を迎えていると言えます。
振り返ってみれば、このような暖かい交流はこれまでもありました。それは1984年に行われた日本青年3000人の中国訪問、そして翌年行われた中国青年代表団の日本訪問でした。当時、中国の代表団を率いたのは、まさに今の胡錦涛国家主席その人でした。
1984年の訪中団のメンバーだった日中協会理事長の白西紳一郎さんは、「中国の招きに応じて、私たちは北京、上海、南京、武漢などの都市を訪れ、至る所で暖かく迎えられました。そして、日中友好の種が確実に撒かれました」と話しています。
嬉しいことに、今回の青年代表団のメンバーの中には、1985年の訪日団のOB・OGなど50人も含まれています。その中の一人歌手の金曼さんは、「当時、日本を訪問して、高層ビルが林立する大都会のイメージ、そして豊富多彩な市民生活が印象深かったのですが、今回は、一般の人々の思い、教育事情、風習などに接して、日本という国をもっと深く知りたいと思っています。例えば、日本人から見た中国はどういう国なのかについても知りたいです」と話しています。
南京理工大学生の曹佳音さんは、初めて日本を訪ねました。これまでは、殆どテレビや新聞、インターネットを通じて、日本について知ったといいます。彼女は「大学生の視点から、中日関係や、中国は日本から何を学ぶべきかなどについてもっと真剣に考えてみたいです」と話しています。
中国青年団中央国際連絡部の部長で、代表団の倪健副団長は、今回の訪日の趣旨を「日本を感じ、日本を知る」とまとめています。「理解があって、はじめて好感が生まれます。これは基本中の基本です」と倪健副団長は話しています。
これは、両国首脳の共通認識でもあります。
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