中国公安部は24日、北京で記者会見を行い、このほどチベット自治区のラサ市で発生した数人の死者を出した2件の放火事件に関して、5人の容疑者を逮捕したことを明らかにしました。公安部の単慧敏報道官は「現在、ラサの暴力犯罪事件はすでに沈静化した。ラサ市の社会秩序はほぼ回復している」と述べました。
14日、ラサ市で深刻な暴力犯罪事件が起こりました。そのうち、ラサ市の「ブティック『以純』放火事件」と達孜(タクツェ)県の「バイク専門店放火事件」では数名の罪のない市民が死亡しました。これらの事件の容疑者の逮捕状況について、単慧敏報道官は次のように述べました。
「ラサ市公安機関はすでにブティック放火事件の容疑者3人とタクツェ県のバイク専門店放火事件の容疑者2人を逮捕した。初歩尋問の段階で、容疑者は自分の罪を認めた」
14日午後2時30分、チメラゾムやベンギーなど3人の容疑者はラサ市北京中路にあるブティック「以純」にやってきました。その時、この店の大部分の財物は、すでにほかの犯罪者に奪われていました。チメラゾムを始めとする3人の容疑者はライターで店内に散らばっていたジーンズに火をつけ、大きな火災を起こした後、現場を去りました。現場での調査によりますと、この放火で、店内にいた楊冬梅さんやツェリンドロカルさんなど5人の店員が死亡したことが分かりました。
また、15日夜10時頃、ロヤル容疑者はタクツェ県で暴動に参加し、商店と警察に対し暴力行動を行いました。一軒の商店に放火した後、ロヤル容疑者はカンガズガ容疑者と共に、あるバイク専門店に火をつけました。そして、ロヤル容疑者は2本の液化ガス缶を店内に投げ入れました。それによって、2階に隠れていた5人が死亡しました。その中には、夫婦2人と生後8ヶ月の赤ちゃんが含まれていました。
ラサの暴力犯罪事件に参加した不法分子の供述によりますと、この事件はダライ・ラマ一派が組織的、計画的に、画策、煽動したもので、国内外のチベット独立勢力が結託した事件です。単慧敏報道官はこのように述べました。
「その目的は、騒乱を起こし、平和をテーマとする2008年のオリンピックを妨害することで、わが国の安定と団結を破壊して、祖国を分裂させることにある。暴徒による残忍な行為はチベット各民族の憤りを引き起こし、全国民にも強烈に非難されている」
事件の後、チベット自治区政府は直ちに措置を講じ、暴力犯罪活動を法によって処理しています。現在、暴力犯罪事件はすでに沈静化し、ラサ市の社会秩序は回復しています。単慧敏報道官は次のように述べました。
「公安機関は関連任務を実施する際、終始、社会安定、法律秩序、各民族の根本利益遵守という原則を堅持し、文明的に法を執行し、厳格に規律を貫いてきた。また、積極的に被害者を救援し、全力で人民の生命と財産の安全を保護してきた。この件については、人民からも支持を得ている。また、法によって事件を処理する過程の中で、いかなる破壊兵器も使っていない」
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