世界経済フォーラム年次総会が23日、スイスのダボスで開幕しました。中国の曾培炎副首相は、フォーラムで演説を行い、世界経済に対する中国の立場を説明し、中国の発展目標を紹介しました。
24日の夕方、フォーラムのメイン会場の外では、来年の夏のダボス会議が天津で開かれることから、「中国・天津の夜」というイベントが行われ、多くの人を引き付けました。曾培炎副首相は、天津で開かれるダボス会議について演説の最後に、次のように語りました。
「ダボス会議は、国際交流と協力を行う重要な場となった。去年夏、中国の大連で第1回ダボス夏季会議を成功裡に開催した。この場を借り、中国政府を代表して、9月に天津で開催する2回目のダボス夏季会議への出席をお誘いする」
世界経済フォーラム年次総会は1971年に発足したもので、毎年初めに、ダボスで開かれています。去年、フォーラムは中国の大連で初めて夏の会議を開きました。世界経済フォーラム年次総会の創始者シュワブ氏は、天津で開かれる2回目の夏季ダボス会議に期待を示しています。
「ダボス夏季会議は、世界的な活動だ。1回目は中国で成功裡に開催した。今年は、天津で2回目のダボス会議を行う予定だ。天津が開催に向けて努力していることを理解している」
天津の責任者の一人、天津市人民代表大会常務委員会の王述祖副主任は、「会議の準備作業は、すべて終った」とした上で、「この会議を通して、世界各国の経験を学びたい。次の段階は、協力を強化し、より融合したより美しい世界を作ることがテーマだ」と話しました。
シュワブ氏は、グローバリゼーションの積極的な提唱者で、この30年来、世界経済の発展状況を鋭くとらえています。改革開放政策を開始した翌年の1979年に、ダボス会議に参加した中国について、シュワブ氏は、「30年間、世界経済フォーラム年次総会と中国は、良好な関係を保ってきた。私たちは協力のパートナーでもあり、共に利益をもたらす友でもある」と述べました。
この30年は、中国が改革開放政策を実施してから30年でもあります。イギリスの新聞「フィナンシャル・タイムズ」の中国語サイトの張力奮総編集長は、「ダボスは、中国が封鎖的な経済制度から開放へ、そしてグローバル化する過程を見守ってきた。中国が、去年、夏季ダボス会議を主催したことは、中国がこの30年経済の面で収めた成果の集大成と言えるし、欧米を中心としてきた経済の発展の重心が徐々に西から東へ移っていることを示している。このため、これは、中国にとって象徴的な意義がある」と語りました。
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