香港競馬協会中国事務部連絡経理の劉大平さんの話では、馬屋の廃棄物は、馬の糞や残った飼料の草、馬屋に敷かれた新聞などで、以前はこれらを廃棄物ゴミとして捨てていたが、これではゴミが増えるばかりか、メタンガスなどを発生して環境にもよくなかったという。
そのため香港競馬協会は、オリンピック競馬の馬屋で廃棄物リサイクルの環境保護措置を実施し始めた。オーストラリアのあるバイオ会社と協力し、大陸から専用設備と8000万匹のミミズを導入し、香港の錦田と元朗に廃棄物処理センターを設立した。
スタッフたちは毎日、馬屋から集めた廃棄物を処理センターに運び、水タンクに入れた廃棄物に水を注ぎ、重金属などの有毒物質を少なくする。そして圧力をかけて非有機物を排出した後、10日間、貯蔵するとミミズのエサが出来上がり、これを幅3メートル、長さ60メートルの20カ所のミミズが入った処理タンクに入れる。
ミミズの糞はとてもよい有機肥料になり、約4日ごとに香港や外国の農場に運ばれる。香港の錦田と元朗の2カ所の廃棄物処理センターでは、毎日、馬屋の廃棄物80トンを40トンの肥料に変えることができ、これは0.3ヘクタールの1年の耕地に必要な肥料に相当する。
このリサイクル計画は、2007年8月に開催された「グッドラック北京?香港復帰10周年カップ」馬術テスト試合の時から実施されてきたが、当時は毎日10トンの廃棄物がセンターに運ばれ処理されていた。香港競馬協会は、「オリンピック期間の馬屋廃棄物は100%リサイクルする」としており、その際、1日の廃棄物処理量は30トン以上を予想している。
「チャイナネット」より
|