南京大虐殺事件に関する著書の中で「事件の被害者ではない」と指摘された中国の夏淑琴さんが、著者と出版社を訴えた裁判で、日本の東京地方裁判所は2日、原告勝訴の判決を言い渡しました。著者の東中野修道亜細亜大学教授と出版元の展転社(てんでんしゃ)に対し、400万円の損害賠償の支払いを命じています。
東中野修道教授は、南京大虐殺事件に関する「『南京虐殺』の徹底検証」という本の中で、事件の生き残りとして被害を主張している夏淑琴さんを「被害者ではない」と記述しています。これに対して夏さんは、「偽者とされて名誉を傷付けられた」と訴えていました。
今回の判決では、「『"南京虐殺"の徹底検証』の記述では、虐殺事件で生き残った夏さんを「ニセの被害者」としたことから、夏さんが虚偽の証言をしているという印象を読者に与えた。この指摘は真実ではなく、原告の名誉を棄損した」と指摘しています。(翻訳:鵬)
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