アメリカ政府は12日、イラク情勢に関する中間報告を発表し、アメリカ議会がイラクの治安改善などに向けて設定した一連の政治・経済・治安の目標について、イラク政府はその目標を達成していないと認めながら、イラク情勢はまだ改善の見通しがあると強調しました。
アメリカ政府はこの中間報告で、「イラク政府は一部の分野で進展を遂げているが、イラク情勢は依然として複雑で多難である。具体的には、経済の見通しははっきりせず、政治的な和解の進展も遅れている」としています。
これについてブッシュ大統領は12日の記者会見で、「9月には、イラク駐留米軍のペトレイアス司令官が、イラク情勢についてこの中間報告よりさらに全面的な報告を提出する予定である。その報告を見てからイラク政策を変えるかどうかを決める」と述べました。また、イラク駐留米軍の撤退スケジュールを盛り込んだいかなる法案も拒否することを改めて強調しました。
なお、中間報告の発表を受けてアメリカ議会下院は12日、ブッシュ大統領に対し、来年の4月1日までにイラクに駐留しているすべての部隊の撤退を求める法案を可決しました。(翻訳:鵬)
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