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アジア経済学者、アジア金融危機での中国の役割を高く評価
   2007-07-05 15:29:04    cri

 1997年、アジアを席巻した金融危機は、アジア経済に大きな損害をもたらしました。10年前の金融危機の中で、中国は、人民元の切り下げを行わないことを堅持し、情勢の悪化を防ぐとともに、中国経済の急速な発展も、アジア経済の復興に大きな役割を果たしました。アジア金融危機の発生後、10年が過ぎ、タイ、日本、韓国、シンガポールなど、アジア諸国と国際組織の経済学者は、アジア金融危機を乗り越えるうえで、中国が果たした役割を高く評価しています。

 タイの名門校、チュラロンコン大学アジア研究所中国研究センターのソムポプ・マナルンサン主任は、アジア金融危機の中で中国が果たした役割について、「よく知られているように、特筆すべき点の一つは、中国が人民元の切り下げを行わなかったことである。これは、世界経済の安定維持に非常に役立つものであった。当時、人民元レートに大きな変動があった場合、世界経済、特にアジア経済はより大きなダメージを受けたに違いない。中国が人民元レートを変えなかったことは、情勢の更なる悪化を防ぐのに役立った。」と述べました。

 また、日本経済産業研究所の小林慶一郎上席研究員は、「その時、中国は人民元を切り下げなかったことで、アジア地域全体から通貨が逃げ出すことが食い止められたわけである。中国政府が人民元を切り下げないことを公表したことから、欧米の投資家は少し安心した。そのため、外部の資金が中国を経由してアジアに留まったのである。それは、アジア金融危機が中国や他の国々に広がることを防いだ面で非常に有効だったと思う」と述べました。

 次に、シンガポールの東アジア研究所の黄朝翰主任へのインタビューです。

 「私の考えでは、1998年、危機がピークを迎えた際、香港ドル、シンガポールドル、台湾ドルはいずれも大きな被害を受けた。人民元レートが切り下げられれば、不安定な情勢はさらに深刻化しただろう。金融危機の中で、中国の役割は大きかった」と黄朝翰主任は述べました。

 また、世界銀行のカジ・マティン東南アジア地域担当エコノミストにも、お話を伺いました。

 「中国が10年前の金融危機の中で行ったことは、東アジア諸国を支援するものだと思う。当時、周辺地域の諸国が為替レートの切り下げをしたのに対し、中国は人民元のレートを変えなかった。これは、地域の金融の安定を維持することにとって非常に重要なことだった。また、ここ数年の中国の経済発展も、周辺諸国の金融回復にとってプラスとなるものだった」とカジ・マティン氏は語っています。

 最後に、韓国国立ソウル大学経済学部のイ・チャンヨン(李昌鏞)教授も、これについて高く評価しています。

 「中国は、アジア諸国が金融危機を乗り越えるうえで、非常に重要な役割を果たしたと思う。当時、中国も他のアジア諸国と同じく、為替レートを切り下げれば、アジアの多くの国はより大きな打撃を受けるだろう。このほか、中国は急速な経済成長を通じて、アジア諸国の輸出製品を輸入し、他の国の経済復興を力強くサポートした。」と述べました。

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