クウェートを訪問中のアメリカ戦略研究センターの専門家アンドリュー・テイラー氏は、アメリカがイランを攻撃することはないと判断できるという見方を示しました。
これはテイラー氏が12日、クウェートで開かれたアラブ国家関係研究センターとクウェート駐在アメリカ大使館の共同主催によるシンポジウムで述べたものです。テイラー氏はそのように判断した理由として次の5点を挙げました。
第一に、イラク駐在アメリカ軍はすでに泥沼に陥っており、アメリカ軍がもう一つの戦争を行う余裕はないこと。
第二に、アメリカはベトナム戦争のような失敗を繰り返そうとは考えていないこと。
第三に、アメリカのブッシュ大統領は、任期中に、戦争を頻繁に起こしたことで、国民に史上最低の大統領だと評価されたくはないこと。
第四に、アメリカがイランへの軍事行動を起こした場合、イランも今のイラクと同じようになってしまう可能性が高いこと。
第五に、イランに対する戦争を起こしたら、イラクに対しても悪影響を与えることは必至であり、ブッシュ大統領としては、「中東地区のモデル」となるイラクでの民主プロセスがこれによって破壊されてしまうことを望まないこと。
アメリカ戦略研究センターのテイラー氏は、以上の5つの理由を挙げて、アメリカがイランを攻撃することはないと判断できるという見方を示しました。(翻訳:姜平)
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