カウンダ氏は、ザンビア共和国の初代大統領で、「ザンビア建国の父」と呼ばれています。1967年、74年、80年、88年と4回にわたって中国を訪問し、毛沢東、周恩来、鄧小平などの指導者との間に深い友情を築きました。

　胡錦涛国家主席は会談の中で、カウンダ元大統領が両国関係の発展に貢献してきたことに感謝し、また、次のように語りました。

　「カウンダ氏は、中国人民の古い友人であり、中国の歴代の指導者と深い友情を保ってきた。カウンダ氏の大統領任期中、中国、ザンビア、タンザニアが協力して、タンザニアとザンビアを結ぶ鉄道を作った。これは、われわれ3カ国の関係の歴史において一里塚のような存在である。中国では古くから『水を飲むときに井戸を掘った人のことを忘れてはならない』ということわざがありますが、中国政府と人民は、カウンダ氏が両国関係の発展に払った努力を忘れることはない」。

　今年、80歳になったカウンダ元大統領ですが、まだまだ活力が旺盛です。カウンダ元大統領は中国とアフリカ、中国とザンビアとの関係発展の道のりを振り返り、ザンビアの国家独立や民族解放及び国家の建設において、中国の提供した重要な援助を高く評価しました。

　「我々は、中国の援助はザンビアの民族発展事業にとって戦略的な意義があと考える。中国は我々の道路敷設や、橋の建設を援助した。これらのインフラ施設の建設がなければ、我々の民族解放は成功を収めることが出来なかっただろう。中国はまた、我々の農業や医療事業の発展を援助し、大勢の医師を派遣してくれた。中国はアフリカが最も困難な時期に援助を提供してくれた。ザンビア人民は中国に感謝する。中国は永遠に我々の友人である」と述べました。

　これに対し、胡錦涛国家主席は、「中国とザンビア、中国とアフリカとの関係発展から、中国とザンビアの全面的な友情が深い歴史的基礎と社会的基礎を持っている事を実感した。また、カウンダ元大統領と毛沢東元主席、周恩来元首相などの指導者が共に植えた中国とザンビアの友好の木が、国際環境の変化やそれぞれの国内情勢の変化を乗り越えて、多くの果実を実らせたことを示している」と述べました。

　また、胡錦涛主席はカウンダ元大統領に中国・アフリカ協力状況と中国の両国関係を発展させる新たな措置について、「ここ数年、両国の長年の友情にはた新たな活力が現れていることを喜んでいる。双方のハイレベルな往来が緊密であり、政治的な相互信頼が絶えず強化され、両国が貿易、鉄鉱業、農業、電信、教育、衛生、文化などの分野において続けている交流と協力は著しい成果を遂げた。両国は、国際において互いに支持し合い、緊密に協力し、共に発展途上国の正当な権益を守っている。台湾問題で、ザンビア政府は終始一貫して一つの中国の政策を堅持し、中国の統一事業を支持している。特に、カウンダ元大統領はすでに80歳近くで、依然として各場所で中国とザンビア、中国とアフリカの友好や、一つの中国の政策を唱えている。これに対して、われわれは賞賛と感謝の意を表す」と述べました。

　なお、胡錦涛主席はカウンダ元大統領に再び中国を訪問してくれるよう要請しました。カウンダ元大統領はその招きを受けました。カウンダ元大統領は、「胡錦涛主席の招きに感謝する。私はまた中国に行き、改革後の中国の変化を見たい。われわれは、中国という友人ができたことを誇りに思っている」と語りました。