イラクのフセイン元大統領の死刑が現地時間の30日朝に執行されました後、国際社会の反応はさまざまです。
中国外務省の秦剛報道官は「イラクの問題はイラク人民によって決められるべきである。中国はイラクが一日も早く安定と発展を回復することを期待している」と述べました。
一方、アメリカのブッシュ大統領はフセイン元大統領の死刑執行について「イラクの民主化を進めるうえで重要な一里塚」と評価したと上で、処刑を機に暴力が激化することに対して警戒の意を示しました。
ロシア外務省のカメーニン報道官は「ロシアと多くの国はフセイン元大統領の死刑執行には原則として反対する。イラク社会にとってフセイン元大統領の命運はきわめて敏感な問題で、死刑執行がイラクの政治や軍事の衝突と民族間の緊張状態を更に激化させる可能性がある」と述べました。
OIC・イスラム諸国会議機構の議長国・マレーシアのサイドハミド・アルバル外相は「フセイン元大統領の死刑執行は争いを解決する方法ではななく、より多くの流血事件をもたらす可能性がある」という姿勢を示した上で、関係各方面にできるだけ自制するよう呼びかけました。
EU・欧州連合の外交政策を担当するソラーナ上級代表は「EUはフセイン元大統領が犯した罪に対しては批判してきたが、死刑執行については賛成しない」との考えを表明しました。
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