イラク高等裁判所が5日イラクのフセイン前大統領に死刑の判決を下しましたが、イラク国内と国際社会の反応はさまざまです。
イラクのタラバニ大統領が当日スポークスマンを通じて、「高等裁判所の判決は公正かつ合法なものである。」と表明しました。バグダッド東部のサドルシティでは、多くの民衆が町に繰り出し、前大統領の死刑判決を歓迎しました。また前大統領の故里であるティクリートで2000人あまりのサダム支持者は抗議デモを行ないました。
アメリカのブッシュ大統領は当日「判決はイラク人民が法治国家を作る中で一里塚的な意義を持っている。イラクの民主制度の確立で大きな成果を収めた」と述べました。
またEU輪番議長国のフィンランドは当日声明を発表し、フセイン政権の犯した罪を非難すると共に、「EUはいかなる事件の如何なる状況での死刑判決にも反対する」と表明しました。
国連人権高等弁務官のル. イーズ・アルブールは当日声明を発表し「フセイン氏はすべての上訴する権利がある。フセイン氏の死刑判決の執行延期を呼びかける」と述べました。
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