銭塘江の逆流は「8月18日の潮、その壮観天下に無し」といわれる世界の奇観の一つだ。しかし最近は逆流を鑑賞する名所・浙江省海寧市塩官鎮で、水が引き川底が現れるという奇妙な現象が起きている。銭塘江の流れはまもなく止まり、川底の砂地が現れ新たな砂浜を形成しそうだ。中国新聞社のウェブサイト「中新網」が伝えた。
「銭江晩報」は、逆流鑑賞の名所地塩官鎮で19日、鰲塔(鎮海塔)から西側で川の4分の1(約2キロメートル)にわたり砂地が現れ、多くの観光客が砂浜に下りて遊んでいたと報じた。
塩官鎮に古くから住む張四男さんは、このような現象は1960年代に一度経験しただけだと語った。張さんによると、その当時は川のほとんどが砂地となり、ほんのわずかに水が残っているだけで、塩官から川底を横断して対岸の蕭山まで歩いていくことができ、その現象は2~3カ月続いたと語った。
今回の砂浜現象は数日続いており、特に19日の午前中は川底が大きく現れ、1メートルあまり隆起していた。
銭塘江の砂はどうして増加したのか???銭塘江管理局の管理員は次のように解説する。「2003年から同川は水不足の状態で、雨期の雨量も少なく、上流からの水量も少なくなっている。川底の土砂を押し流す力が弱くなっており、加えて最近の雨不足によりこのような現象が現れた。上流の水量が増加すれば、この現象はすぐに見られなくなってしまう」。
写真:銭塘江の川底 「人民網日本語版」
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