そこで、今日の時事解説の時間は、この首脳会議の様子や中国の唱えた新しい協力についてお伝えしましょう。

　2日間にわたるこの首脳会議は、アジア・ヨーロッパ首脳会議が設置されて10年間の成果、そして、これからの発展計画をまとめました。また、ブルガリア、ルーマニア、インド、パキスタン、モンゴル、ASEAN・東南アジア諸国連合事務局がアジア・ヨーロッパ首脳会議の新しいメンバーとなることが発表されました。フィンランドのハロネン首相は、閉会式で、この会議の成果とその意義について、次のように述べました。

　「ヘルシンキ・サミットは、アジアとヨーロッパの協力の道をさらに切り開いた。また、この首脳会議の拡大について、重要な合意がなされた。新メンバーの加入は、アジア・ヨーロッパ首脳会議が、活気に溢れた組織であることを示している。われわれは、この首脳会議で、議長声明とそのほかの重要な宣言を２つ採択した。ヘルシンキ宣言は、アジアとヨーロッパの関係を更に緊密化させるという原則を定めた」ハロネン首相は、このように述べました。

　中国の温家宝首相は、首脳会議で中国の立場を説明しました。その中で、多国化主義の強化と世界範囲での安全問題への対応について、「国連の新しい脅威と新しい困難に対処する能力を高め、世界範囲における安全への脅威を解消する。対話と交渉によって国際紛争を解決し、武力による脅威に反対する」温家宝首相は、このように述べました。

　アジアとヨーロッパの新しいパートナー関係をさらに発展させるため、温家宝首相は、中小企業の協力の強化、鳥インフルエンザなど世界範囲の疾病の共同予防、農村の発展に関する総合戦略の策定などのアドバイスを提起しました。また、先進国は、食糧の確保、貧困撲滅などの面で、発展途上国を支援すべきだ。中国は、省エネと環境に優しい活動を行う」と強調しました。

　次回第7回アジア・ヨーロッパ首脳会議は、2008年10月、北京で行われます。温家宝首相は、2年後のこの首脳会談について、次のように述べました。

　「私は、各加盟国の指導者とともに努力して、アジアとヨーロッパの戦略的対話を深め、実質的な経済協力を促進し、文化交流を更に推し進め、アジアとヨーロッパの新しいパートナーシップを固めることに貢献していきたい」と強調しました。（翻訳：ハルオ）