中国科興生物製品会社と中国疾病予防コントロールセンターが共同開発した人間用鳥インフルエンザ・ワクチンの第一期臨床研究が終わりました。この研究の結果によりますと、このワクチンは人体に安全で効果的であることが分かりました。現在、関係者は、第二期プロジェクトの実施を申請しています。
人間用鳥インフルエンザ・ワクチンの第一期臨床研究に、120人のボランティアが参加しました。これまでの実験は、ボランティアに実験の内容を説明した上で、倫理審査などの国際基準によって行われました。科興生物製品会社の尹衛東社長は、次のように述べました、「ワクチンの投与量を4つに分け、4つのグループに分けた120人のボランティアに投与した。いずれも、深刻な問題は起こらなかった。この結果は、中国が開発した人間用鳥インフルエンザ・ワクチンが人間にとって安全であることを示している」尹衛東社長は、このように語りました。
2003年から、ベトナム、タイなどの国で、人間が高病原性鳥インフルエンザに感染されたケースが頻繁に起きました。医学専門家は、鳥インフルエンザのウィルスが、世界規模で人間のインフルエンザを引き起こすのではないかと心配していました。このため、WHO・世界保健機関の調整と組織の下で、中国、アメリカなどの国は、人間用鳥インフルエンザ・ワクチンの開発に取り組み始めました。2004年3月、科興生物製品会社と中国疾病予防コントロールセンターは、「人間用鳥インフルエンザ・ワクチンの開発」というプロジェクトをスタートさせ、2005年11月、第一期臨床研究の段階に入りました。
尹衛東社長は、「今回開発したワクチンは、H5N1型鳥インフルエンザに対応する、世界で4本目のワクチンで、中国のこのワクチンの研究は世界とほぼ同じ水準にある」と述べました。
尹衛東社長は、「このワクチンの開発は、主に先進国の大手多国籍企業で行われているが、現在、ほぼ臨床研究の段階にある」と述べました。
伝えられるところによりますと、中国科興生物製品会社は現在、第二期臨床研究の申請作業を準備しており、近いうちに中国食品薬品監督管理局に申請を提出するということです。第二期臨床研究の主な目的は、年齢、人数などの面からボランティアの範囲を拡大し、ワクチンの安全性と免疫効果を一層検証することにあります。
研究活動が順調に行われることを保証するため、中国科興会社はまた、既存のインフルエンザワクチンの生産工場を人間用鳥インフルエンザ・ワクチンの生産工場に改造し、その生産能力を現在の年間生産量800万本から2000万本に向上させることを決めました。この改造工事は2007年に完了する予定です。
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