中国都市部では、軽い病気にかかる時、近くのコミュニティー医療ステーションで治療を受ける住民がだんだん多くなっています。これは住民にとっては便利だけでなく、医療費を節約することができます。中国衛生省はこのほど北京で記者会見し、より多くの住民達にこの医療サービスを享受させるため、中国政府はコミュニティー医療機構の建設に力を入れ、2010年までに完備したコミュニティー医療体制を確立することを明らかにしました。今日の中国リポートはこれについてお話しましょう。
北京市西部にある永楽コミュニティー医療ステーションは数万人の住民の医療サービスを担当しています。この医療ステーションの責任者・于桂花さんは「わがステーションはよく見られる病気と多発病を治療することができ、毎月受け付ける患者数は1000人ぐらいに達する」と述べました。于桂花さんは「患者はほとんど慢性病患者で、例えば、糖尿病、高血圧、冠状動脈心臓病などの多発病で、その内、年寄り患者が70%から80%を占めている」と紹介しました。
今年70才の患者張道福さんは「この医療ステーションは自宅に近いから、とても便利で、また、サービスもいい」と話しました。
現在、永楽コミュニティーのような医療機構は中国で15000ケ所に設置されました。都市コミュニティー医療サービスは先進国ではかなり長い歴史を持っており、これらの医療機構は住民診療の便利化、医療保健の強化、医薬費の節約などの面で優位性を持ち、地元の住民に喜ばれています。一部の先進国では50%の医者はコミュニティー医療機構で働いています。
しかし、中国では医療施設や人材など医療資源は主に大きな病院に集中していることから、コミュニティー医療サービスの発展が立ち遅れています。また、一部のコミュニティー医療機構は利益ばかりを追求し、住民のニーズに答えることができません。
これによって、中国政府はこのほど、都市部のコミュニティー医療サービスに力を入れることを決めました。中国衛生省の毛群安スポークスマンは今日、記者会見で「中国は安定したコミュニティー医療体制を確立し、コミュニティー医療サービス業への民間の参与を進め、コミュニティー医療機構の医者の業務レベルを高め、また、コミュニティー医療機構の公益性を確保するため、関連措置を講じる」とした上で、「コミュニティー医療機構が利益ばかりを追求することをいかに防止するかは、コミュニティー医療サービス業が直面している最も深刻な問題である。運営体制と監督管理の問題をうまく解決してこそ、住民たちがより良いサービスを得ることができる」と述べました。
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